北京にある証券会社
2月17日、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な成長鈍化への懸念により、新興国市場は先行きに暗雲が垂れ込めているが、それでも投資家が徐々に戻りつつある。写真は北京にある証券会社で1月撮影(2020年 ロイター/Jason Lee)

[ニューヨーク 14日 ロイター] - 新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な成長鈍化への懸念により、新興国市場は先行きに暗雲が垂れ込めているが、それでも投資家が徐々に戻りつつある。

 リッパーの週間資金動向調査によると、新興国市場は2週連続で資金が流出して株式と通貨が大きく下げたが、その翌週には上場投資信託(ETF)に7億3000万ドル近くが流入した。

 MSCI新興国株指数<.MSCIEF>は2月初旬の安値から4%持ち直したが、年初来ではまだマイナス圏にある。一方、MSCI新興国通貨指数は、アジアから中南米にかけての幅広い通貨が売られたことを受けて、引き続き大幅に下げている。

 新型ウイルスの流行前に新興国株は12月初旬から上昇基調にあった。アナリストが世界的な成長の再加速を見込み、米国と中国が貿易協議で第1段階の合意に至ったためだ。MSCI新興国株指数は中国株の比重が3分の1近くに上る。

 リッパーのデータによると、新興国ETFは昨年10月末以降、一貫して資金が流入し、月間ベースで流出となったことはない。

 パー・スターリング・キャピタル・マネジメントのディレクター、ロバート・フィップス氏は新興国について「バリュエーションがとても魅力的だ。景気に回復の兆しが見えている」と指摘。「新型コロナウイルスの流行が収束すれば、元の基調に戻るだろう」と述べた。