エスター・ティビカさんは、新型コロナウイルス感染の中心地となった中国・武漢から米政府が退去させた1000人超の米国人の1人
2月20日、エスター・ティビカさんは、新型コロナウイルス感染の中心地となった中国・武漢から米政府が退去させた1000人超の米国人の1人だ。写真は11日、カリフォルニア州リバーサイドの空軍基地で検疫期間を終え、夫に迎えられたティビカさん(右)と娘。提供写真(2020年 ロイター/Haim Tebeka)

[20日 ロイター] - エスター・ティビカさんは、新型コロナウイルス感染の中心地となった中国・武漢から米政府が退去させた1000人超の米国人の1人だ。帰国後、何の症状もなく14日間の検疫期間を終えた時には、ようやく普通の生活に戻れると考えたという。

 だが実際には、彼女が感染者なのではないかとの根拠のない懸念から、近寄るのを拒否したり、マスクを着けて接してくる人に出くわすことになった。

 いま米国では、検疫後に周囲の人から避けられたり、いやがらせを受けたりする帰国者が増えている。

「私は病気ではないと、何べん言えば済むのか」

 カリフォルニア州パロアルトで中国医学のクリニックを経営するティビカさんは、突然予約をキャンセルする患者が出ているとため息をつく。

「私たちはゾンビではないのに」

 ティビカさんは15歳の娘と共に、武漢から退避してきた。米政府は、武漢のほかクルーズ船で感染が広がった日本から自国民を退避させ、カリフォルニアやテキサス、ネバダの各州で検疫を受けさせる措置を取っている。米保健当局によると、このほかに民間機で帰国し、自主的に自宅で「検疫期間」を実施している市民らが数百人いる。