新型コロナウィルス
2月28日、新型コロナウイルスの影響で休止していた中国の工場が徐々に稼働を再開しつつあるが、電子部品業界を中心にサプライチェーンの混乱が続いている。写真は都内で撮影(2020年 ロイター/Athit Perawongmetha)

[東京 28日 ロイター] - 新型コロナウイルスの影響で休止していた中国の工場が徐々に稼働を再開しつつあるが、電子部品業界を中心にサプライチェーンの混乱が続いている。企業が代替生産への切り替えや取引先との調整に奔走するなか、感染は世界各国に広がっており、新たな供給網破断や需要減少への警戒感も浮上。日本経済の先行きへの不安はぬぐえず、視界ゼロの状況が生まれている。

人員不足の中国工場、国内事業に波及

 昨年後半にかけ回復期を迎えていたエレクトロニクス業界。春節明け後に、中国工場が再開しつつあるが、生産回復ははかどっておらず、サプライチェーンに関連する影響が広がっている。

 電子部品大手のアルプスアルパイン<6770.T>では、国内事業に必要な一部部材の納入が途絶えそうだという。「あらゆる手段で調達・出荷管理を対応中」だが、取引先企業が中国での生産再開の遅れや流通ルートの途絶などの影響を受けており、「取引先やサプライヤーと納期調整、出荷方法の変更などを日々、相談している」という。

 ジャパンディスプレイ<6740.T>、シャープ<6753.T>でも、中国の拠点は部材も従業員も不足しており、流通の混乱などで稼働率に影響が出ているという。

 京セラ<6971.T>は、生産調達の分散化を図ってきており、すでに春節明け前後からBCP(事業継続計画)を開始した。ただ、中国の生産拠点はまだ稼働が通常レベルに回復していないところもかなりあるため、「長期化すると影響は出てくると思われ、様子を見ながら必要に応じて代替生産・調達を検討する段階」との認識だ。

 国内生産が停止するほどの混乱には至っていないが「サプライチェーンの問題は一部にある」としている。