キラウエア火山のハレマウマウ火口キラウエア火山のハレマウマウ火口 ©iStock

海外旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、世界遺産キラウエア火山(ハワイ火山国立公園)の歩き方をお届けします。ハワイ諸島でいちばん大きい島であることから、「ビッグアイランド」と呼ばれ親しまれているハワイ島。数年前に再び日本からの直行便が飛ぶようになり、注目を集めています。この島のハイライトは、今なお活動を続けているキラウエア火山です。そのキラウエア火山がある世界遺産ハワイ火山国立公園の楽しみ方を紹介します。(文/オフィス・オハナ 写真/オフィス・オハナ、©iStock)

キラウエア火山とは

太古の時代から活動を続けるキラウエア火山太古の時代から活動を続けるキラウエア火山

●キラウエア火山の歴史
 はっきりとした始まりは不明ですが、キラウエア火山はおよそ60万年~30万年前に海底での堆積が始まり、10万年ほど前に海面からその姿を現したのではないかと考えられています。ポリネシア人がハワイ諸島へ渡ってきたのは西暦500年頃と言われていますから、その頃にはすでに形成され、盛んに火山活動が繰り返されていたことでしょう。

 大海原を航海してきた先に現れた島、その島からは真っ赤な溶岩が海へ落ち込んでいる。そんな光景を目の当たりにし、神の仕業としか思えなかったはずです。神話として火の女神ペレが登場するのも納得です。 そんな悠久の年月を経て、現在も断続的に噴火を続けているキラウエア火山。1983年1月から始まった東斜面からの噴火は、小休止を含めながら2019年で36年が経ちます。プウ・オオ火口を中心とした溶岩の流出は、プナ地区の住宅や農地を埋め尽くし、1988年にはカラパナの海岸に達し、王族が水浴びをしたというクイーンズ・バスを飲み込み、翌年には13世紀に築かれたワハウラ・ヘイアウも一部を残して破壊しました。