新型コロナでマイナス金利のユーロ建て債券残高が急減
利回りがマイナス圏にあるユーロ建て投資適格級社債の残高が大きく減少したことが1日、電子取引プラットフォームのトレードウェブのデータで明らかになった。新型コロナウイルスの感染拡大が世界の市場に影響を及ぼした最新のシグナルとなった。

[ロンドン 1日 ロイター] - 利回りがマイナス圏にあるユーロ建て投資適格級社債の残高が大きく減少したことが1日、電子取引プラットフォームのトレードウェブのデータで明らかになった。新型コロナウイルスの感染拡大が世界の市場に影響を及ぼした最新のシグナルとなった。

 トレードウェブでは利回りがマイナスの投資適格級社債の時価総額が3月末時点で403億ユーロと、約3兆3000億ユーロの市場全体に占める比率はわずか1.21%になった。2月時点の1兆ユーロ強から大きく減り、トレードウェブの集計を開始した2016年以降で最小となった。

 社債市場は新型コロナに伴うリスク資産の価格急落で打撃を受けている。iBoxxユーロ建て社債指数の利回りは3月上旬に一時、6年ぶりの高水準となる2.20%近くまで上昇、3月末は1.96%となった。

 ステート・ストリート・グローバル・マーケッツのマクロ戦略責任者ティム・グラフ氏は、利回りがマイナス圏の債券減少について「債務水準や将来的な債務の持続可能性を巡る当局者発言よりも、社債市場の混乱および(社債と国債の)利回りスプレッドの拡大との関連性が強い」と述べた。

 新型コロナの経済対策としての財政支出拡大を受け、国債のマイナス利回りも減少。トレードウェブでは3月末時点で利回りがマイナスのユーロ圏国債の時価総額は4兆0400億ユーロで、ユーロ国債市場に占める比率は約50%と、19年5月以降で最低になった。