4年に1度のスポーツの祭典、第30回オリンピック競技大会は、8月12日に閉会式が行われ、19日間にわたった熱戦に終止符が打たれた。ロンドンでのオリンピックはこれで3度目であるが、開会式にはNHS(国民保健サービス)が登場する等、成熟した都市ならではの魅力を存分に見せつけた。次の次を狙う東京にも、参考となる要素が多かったのではないか。

日本はメダル数で過去最高を記録

 ロンドンで行われた今回のオリンピックは、26競技302種目で争われた。大会には204の国・地域から約1万1000名の選手が参加した。今大会はまた、オリンピック史上初めて全ての国・地域から女性選手が参加できる大会となった。

 日本は健闘し、金メダル7個、銀メダル14個、銅メダル17個の合わせて38個のメダルを獲得したが、これは2004年のアテネ大会の37個(金16、銀9、銅12)を上回る史上最多の記録である。

ロンドンオリンピックのメダル数と<br />人口・GDPの関係に見る各国の国情

 金メダルの数が少ないと指摘する向きも一部にはあるが、金・銀・銅メダルの差は僅差であって、運命のいたずらのようなシーンも見受けられないわけではなかったので、総メダル数が史上最高を記録したことについては、率直に日本代表選手団の健闘を称えるべきだろう。選手の皆さん、本当にお疲れさまでした。なお、38個のメダルは、右表の通り世界ランキングでは第6位に相当する。