オフィス写真はイメージです Photo:PIXTA

 新型コロナウイルス問題による在宅勤務や学校休校が続くなかで、テレワークやオンラインによる授業や診療が改めて注目を集める。

 人々は実際にその便利さを体験したことから、コロナ終息後の「新しい生活様式」ではITがますます生活やビジネスを変える推進力になる。その一方でデジタル化は、グローバル化と並んで、経済格差を生み出す最も大きな要因でもある。

 とはいえイノベーションは企業競争力の源泉であり、格差を防ぐためにイノベーションを止めることは本末転倒だ。デジタル化を通じてイノベーションを図りながら、格差を縮小させるために、どうするかを考えることが必要だ。

格差縮小のための「事後対策」
所得再分配政策の強化

 対策としては、2通りある。経済格差が生じてしまった後、その格差をどう縮小するかという事後の対策と、経済格差を可能な限り生まないようにする事前の対策だ。