アフターコロナに禍根を残さないための「わが家の在宅勤務」振り返り在宅勤務期間のちょっとした「すれ違い」を放っておくと、大きな不満に繋がりかねません Photo:PIXTA

終わりが見え始めた今
在宅勤務を振り返るべき理由

 GW後、延長された緊急事態宣言も徐々に解除の方向に動き出しました。長く続いた自粛生活にも終わりの兆しが見え始め、ほっとしている方も多いことと思います。

 この度の緊急事態宣言にあたっては、大人が「テレワーク生活への切り替えを迫られた」のと同じタイミングで、子どもの「学校の休校」「保育園への登園自粛」もスタートしました。これまで分離されていた仕事と家事と育児がごちゃ混ぜになる状況です。家庭によっては「勤務+保育+子の学習サポート+家事」が両親、もしくは大人1人にのし掛かるワンオペの形となりました。

 家事代行の依頼を受けて訪問した何軒かのご家庭で、その実態を垣間見ましたが、当事者が直面している両立の難しさは相当なものでした。依頼者の「子どもの休校が6月以降も延長されたら、私、もう限界です…」という言葉が忘れられません。

 いろいろな方の体験談を見るに、「家族がひとつ屋根の下で過ごす時間の長さ」から、軋轢(あつれき)が生まれたご家庭も多くあったようです。

 在宅勤務の“環境整備”だけを考えればいいなら、そこまで大変ではありません。スペース作りには、家族間の“不快感”と“負担感”のバランスも考慮する必要があるのだと私も改めて知ることができました。

 あなたのご家庭ではどうだったでしょうか。

「満員電車の通勤もなく、家族がそろう時間も増えて、いいことも多かった」と思っているのは自分だけで、知らず知らずのうちに、夫婦間に大きな禍根を残しているかもしれません。

 今回は「わが家の在宅勤務を振り返るための3つのポイント」を解説します。