抗体検査の説明同意文書ナビタスクリニックの抗体検査の説明同意文書 Photo by Takeshi Yamamoto

最近、新型コロナウイルスの検査で、ニュースなどでよく耳にする「抗体検査」というものがある。果たして、どんな検査でどんな目的で行われるものなのか。実際に、抗体検査を体験し、その体験を踏まえて現状や課題などを解説する。(ダイヤモンド編集部 山本猛嗣)

抗体検査とは
過去の感染の有無を知る検査

「自分が知らないうちに、新型コロナウイルスに感染していたことがあるのではないか」――。

 このように考えてしまう人は多いのではないだろうか。

 実は私もそうだった。

 近年、春先になると、2~3年前くらいから発症した花粉症に加え、決まって風邪をひいていた。今年はコロナ予防のため、手洗いやうがい、マスクの着用などを徹底していたせいか、幸いなことに発熱や咳(せき)といった風邪症状は家族含め、出ていなかった(目のかゆみや鼻水、くしゃみはあったが、花粉症と思われる)。

 その一方で、しばらく会っていない知人や「友達の友達」には、コロナ感染者が発生しており、「新型コロナウイルスの感染が確実に広がっている」という“肌感覚”はあった。