初回の検査から1~4週間後に、今度は初回に食べた食事とは異なる方の食事を摂取してもらい、同様の検査を実施した。初回と2回目の検査の結果を統合した解析により、飽和脂肪酸が多い食事を摂取した後では不飽和脂肪酸が多い食事を摂取した後と比べて、注意力の検査スコアが11%低いことが分かった。

 さらにMadison氏らは、腸管の透過性の指標(内毒素結合蛋白質など)が高い女性では、飽和脂肪酸が多い食事と不飽和脂肪酸が多い食事のいずれを摂取した場合も、その後にリーキーガット(腸管壁浸漏)の亢進が認められたと報告している。腸管から細菌や有毒な物質が流れ出して血流に混ざるリーキーガット症候群に関しては、さまざまな意見があるが、同氏は「日常的に飽和脂肪酸を取り過ぎることでリーキーガットが引き起こされるのではないか」との考えを示している。

 今回の研究で、飽和脂肪酸を摂取することが注意力低下の原因であると証明されたわけではないが、同氏は「その可能性はある」とし、「対象に男性も含めた、より大規模な研究で結果を検証する必要がある」と話している。

 この報告を受けて元米国栄養士会会長のConnie Diekman氏は、「小規模かつ短期間の研究ではあるが興味深い。米国人は飽和脂肪酸の摂取量を減らすべきだとする専門家の意見を支持する結果と言える」とし、果物や野菜、特に色の濃い野菜の摂取量を増やす必要性を強調。また、植物性食品や全粒穀物を中心とした食事を取り、赤身肉の摂取を減らすことの重要性も指摘している。

 ただし、採血検査の値に基づいて判定したリーキーガット状態が、確実に認知機能へ影響を与えるとはまだ言い切れないようだ。Diekman氏も、「消化や代謝、身体の反応といった過程は複雑であり、体内の特定の生化学物質、あるいは栄養素による影響を見極めるのは難しい」と述べている。(HealthDay News 2020年5月18日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/food-and-nutrition-news-316/even-one-high-fat-meal-may-dull-your-mind-757748.html

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