勝ち組負け組#1

特集『恐慌決算の勝ち組・負け組』(全10回)の#1では、「自動車」「家電・AV機器」「電子部品」「小売り」など、注目10大セクターの主要企業の決算を分析。近年は同業種内でも勝ち組、負け組に分かれやすい。各セクターのトップアナリストの見解を中心に、直近の決算分析から持続的成長が見込める企業までコンパクトに解説した。

「週刊ダイヤモンド」2020年6月6日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

【セクター(1) 自動車】
会社予想を出したトヨタは評価できるが
全般的にネガティブ

「想定していたこととはいえ、全体的に厳しい。決算発表は一回決定した日付を延期する企業がほとんど。その中で、会社予想を出したトヨタ自動車は評価できるが、それでも80%減の営業利益予想は厳しい。トヨタで評価できるのは、設備投資や研究開発費で前年並みの水準を確保したことくらい」と語るのは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の杉本浩一シニアアナリスト。