人が人を育てる体制を通して信頼感を育み、
豊かな人間力の土台をつくる

神奈川学園中学・高等学校

横浜駅から徒歩10分の閑静な高台に位置する神奈川学園。1914年創立の伝統校で、「女性の自立」という教育目標を掲げる。人への信頼感の醸成を第一に考え、一人一人の生徒にきめの細かい指導を行いながら、感性豊かな女子の成長を促している。

神奈川学園中学・
高等学校
大石圭子校長

「本校は特定の宗教を教育の指針としている学校ではありません。だからこそ、人が人を育てる体制を大切にしています。その体験を通して育まれた、人への信頼感が豊かな人間力の土台になり、自律的な人間へ成長することにつながると考えるからです」

 大石圭子校長は、神奈川学園の教育理念をそう語る。

 中学生を中心に、毎日、担任とのやりとりをする「Diary」がある。学習日誌の要素もあるが、生徒たちはそこに日々の問題や悩みを打ち明ける。担任は、毎朝「Diary」を回収し、必ず一言書いて下校時に返す。「子どもたちは、“友達とうまくいかない”“お母さんと口をきいていない”などと書いてきます。何も書いてこない生徒もいます。書いてないのも貴重な情報で、担任は『なぜ何も書いてこないのだろう?』と考え、その子を呼んで話をしたりします」(大石校長)

 同校の中学は2人担任制で、生徒たちを丁寧に見守っている。さらに学年の担任・副担任が集った“担任団”があり、教員が問題を1人で抱え込まず、複数の目で生徒にアプローチしていく。

「生徒はつまずくもの、トラブルはあるもの、と思っています。むしろ、それは指導のチャンス。何かあったときは、ご家庭と協力して、成長の節目にしようと考えます」と大石校長。出会いの季節には、生徒同士の交流を図る「エンカウンター」という共同作業のゲームをする。中学時代はあえて好きな者同士のグループではなく、多様な生徒との出会いの機会をつくる。

世界を考える
「Kanagawaプロジェクト」

 神奈川学園のカリキュラムの中心にあるのは、「Kanagawa プロジェクト」。各学年ごとにテーマを設け、世界の諸問題について学び、考えていく。その中核になるのが、中学3年の「多文化共生」と高校1年の「日本の課題」。前者は3月実施のホームステイを中心とした海外研修(オーストラリアかニュージーランドを選択)、後者は日本の課題を考える国内フィールドワーク(沖縄、水俣、四万十川、奈良・京都、岩手・宮城)で、いずれも事前学習をした上で現地を訪れ、レポートを作成する。海外を知った後だからこそ、日本の課題を相対的に捉えられ、深めることができるというメリットがある。

 この「Kanagawaプロジェクト」を通して学んでほしいのは、“世界をより良くする”視点だという。「このような時代、行き詰まっている世界に希望をもたらすのは、若い女性の価値観としなやかな感性だと、改めて感じています。生徒たちには、それぞれが生きていく場所で、自分の感性や意見、価値観をきちんと発信してほしい」と語る大石校長。

 同校の建学の精神は「女子に自ら判断する力を与ふること」。神奈川学園には、一人一人の生徒に誠実に寄り添いながら、そんな女性を育てるための環境が整っている。

中学の新しい出会いの季節に行われる「エンカウンター」は、クラス皆で行う共同作業ゲーム。すべての生徒に出会いのチャンスを多く設けたいとの考えが導入されている
神奈川学園中学・高等学校
https://www.kanagawa-kgs.ac.jp/
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