多様な可能性を秘めた生徒たちが
開放的な空間で“大らかな情操”を育む

十文字中学・高等学校

1922年に学校を創立した“十文字こと”は、欧米の女子教育の実態を視察して60歳で帰国、その成果を教育内容に生かしたという。建学の精神は“世の中にたちてかひある人”を育成すること。その創立者の思いは、現在まで受け継がれている。

十文字中学・
高等学校
橋本ヒロ子校長

 十文字では、中学入学時に英検3級以上を持ち、参加を希望する生徒に、外国人専任教師による特別授業(週4コマ)を行っている。この取り出し授業※は全て英語で、英語4技能をバランスよく身に付ける。

 また、ほぼ全員の生徒を対象にオーストラリア・ブリスベンにある提携校での海外研修が用意されている。さらに、そこでターム留学や長期留学を経験して、帰国後に英検準1級などの資格を取得するケースが多く、「今春はそうした生徒たちも含めて、国公立大に15人、早慶上理ICUの難関私大に23人と、入試で好結果を出してくれました」と橋本ヒロ子校長は語る。

 英語力を生かす生徒が多い一方で、看護・医療系へ進む生徒が多いのも同校の特徴だ。もともと校内にサイエンスパークがあるなど理数教育が充実し、看護師体験や医師体験、日赤救急法救急員養成講習会などのキャリアプログラムに参加する生徒も多い。創立者の十文字ことが目指した“世の中の役に立つ人を育てたい”という意志を実現しているのだ。

「探究学習」で世の中の
文献を検証する

 同校では探究学習にも力を入れている。中1では自分史を、中2では職業調べを、中3では個人研究の論文作成を行う。論文は、世の中の「なぜ?」や「何?」から課題を見つけ、自分なりの答えを考案する。昨年度はカマキリをテーマにした生徒が、学年の研究発表会で注目を集めた。「その生徒は約2万7000匹をふ化させ、514匹の成虫を育てたそうです。研究のテーマは“図鑑や文献、言い伝えは正しいのか?”というもの。世の中に出ている文献などを改めて自分で検証し、確かめるという姿勢が素晴らしいと思いました。まさにそうした批評的な視点を持つ生徒を育てたいのです」(橋本校長)。

 中学入試では、思考力型や得意型などの「多元型入試」を実施、帰国生や英語に興味を持つ受験生、考えたり表現することが好きな受験生など、多様な可能性を秘めた子どもたちを募集している。

 全国大会優勝の実績があるサッカー部など、クラブ活動も盛んだ。「サッカー部には成績が良い生徒も多く、理由を聞くと“通学の電車の中で予習や復習をして、宿題は休み時間中に終わらせてしまう”など、その努力に驚くほど。そういう生徒がトップにいると、クラス全体が引き締まる。生徒同士がお互いに刺激し合う良い雰囲気があるのです」と語る橋本校長。

 生徒のケアに対してはカウンセラーが交代で土曜日も在席、担任とカウンセラーが保護者と連携を取りながら、きめの細かい対応をする。

 教室や職員室、図書館などに共通するのは“大きな窓”。教室前の廊下が広く、各階を結ぶ吹き抜けや、各教室を結ぶコモンスペースも開放的だ。そうしたオープンな教育環境も、十文字特有の“大らかな情操”を育むのに役立っている。

※「取り出し授業」……通常の授業とは別に行われる指導

探究学習の研究発表会で、ある生徒はカマキリを題材に“図鑑や文献、言い伝えは正しいのか?”を発表。批評的な視点を持った素晴らしい発表を行った
十文字中学・高等学校
https://js.jumonji-u.ac.jp/
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