穏やかな校風の進学校。自分の居場所が
どこかにある“学校らしい学校”

高輪中学校・高等学校

「自主堅正」を校訓に持ち、赤穂浪士が眠る泉岳寺に隣接する。物事の本質を探究することを教育の根本に置き、専任率の高い教員が、人を育てる指導と大学へ進学させるための指導に注力する。国立大への進学が多い、穏やかな校風の学校だ。

高輪中学校・高等学校
平野 豊校長

「本校の教育理念は “見えるものの奥にある見えないものを見つめよう”。その実践として、物事の本質を探究し、常に内面の深い部分まで目を向けて学び続けることを教育の根本に置いています」

 そう語るのは、今年度就任した平野豊校長だ。

 同校では探究心を培うため、教室の授業だけではなく、宿泊を伴う「体験学習」にも力を注いでいる。中1では長野県上高地・諏訪で自然体験学習を、中2では福島県会津・喜多方で農工芸体験学習を、中学3年では平和学習と歴史・文化学習を行うために4泊5日の「西日本探訪」が実施される。西日本探訪は年度によって行き先は変わるが、沖縄であれば離島でのホームステイがあり、成果はレポートとして文集にまとめられる。

「体験学習で学んでほしいのは、失敗しても積極的にやってみる意志を持つこと。他者への敬意を持ちながら、協働作業で自分の役割を果たすこと。特に男子は女子に比べて成長が緩やか。時間がかかっても、小さな成功体験を積み重ねることで自信をつけてほしい」(平野校長)。授業だけでは得られない、仲間との絆など大切なものを、宿泊や体験行事を通じて学んでいく。

教員専任率が高く、
手厚く見守る

 高輪はよく「学校らしい学校」といわれる。勉強とクラブ活動と学校行事がバランスよく配置され、平野校長の言葉を借りれば、「奇をてらったことをしていない」学校なのだ。派手なところはないが、学校として果たすべきことはきちんと行う。

 例えば、同校は教員の専任率が高いのが特徴だ。1学年6クラスあるが、担任の他に学年に所属する教員が5人いて、その全てが専任教員。学校行事から放課後の補習や講習まで、生徒たちの面倒を手厚く見てゆく。面倒見の良さは、決して手をかけ過ぎることではないと心得ており、生徒とは適切な距離感を保ちながら指導を行う。

 教育の目標は、人を育てる指導と、大学へ進学させるための指導。進学目標を見据えて継続的な教育を実践している。受験に向けたクラス編成では、高校3年に“国立コース”を設定、今春の大学入試では、現役生を中心に健闘を見せた。北海道大や東工大、九州大など人気国公立大学へ現役生28人が合格、私立大の上位難関校の合格者数も伸びた。

 男子校らしくクラブ活動も盛んだ。運動部、文化部の他に同好会があり、「ダーツ部」「マジック部」「琉球三線同好会」などのユニークな団体がある。その下には同好の者が集う各種のサークル活動があり、多様なタイプの個性的な生徒が多い。上級生を“兄貴”と慕う風土があり、卒業生が学校を訪れる頻度も高い。「穏やかな校風で、自分の居場所がどこかにある」というのが高輪の特徴でもある。

 今年3月にはJR「高輪ゲートウェイ」駅がオープン、アクセスも良くなった。今後はさらに広範囲から生徒を集めそうだ。

全員参加型の体験行事が豊富な高輪中学校・高等学校。中1は自然体験学習、中2は農工芸体験学習、中3は西日本探訪を実施。写真は農工芸体験学習の様子

高輪中学校・高等学校
https://www.takanawa.ed.jp/

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