ニュージーランドへの学期留学で
グローバル人材を育成する

東京成徳大学中学・高等学校(中高一貫部)

昨年度から、全員参加の標準プログラムとして、ニュージーランドへのターム(学期)留学(約3カ月)がスタートした。2025年の創立100年を目指す東京成徳学園の目標は“グローバル人材の育成”。主体的な思考や意見を持ち、行動できる人材を育てている。

東京成徳大学中学・高等学校
(中高一貫部)
木内秀樹校長

 東京成徳の建学の精神は“徳を成す人間の育成”。そこから発展して、現在の教育目標は、“成徳”の精神を持つグローバル人材の育成、となっている。急速に進むグローバル化の進展で、もはや国の枠組みを超えて、リーダーシップやコミュニケーション力を発揮できる人材の育成が、最大の課題となっていると考えるからだ。

 そのために同校では、大胆で革新的な教育を行っている。その一つが「学年全員の1学期間留学(1月下旬~4月上旬)」だ。留学先は、多様性があり、治安の良いニュージーランド(NZ)のオークランドとウェリントン。生徒たちは正規の留学生として扱われ、現地の家庭にホームステイしながら現地の公立学校に通う。日本人同士が固まらないように、原則1クラスに1人、1校最大でも3人と分散する。

「NZへの自由選択のターム留学は、これまで16年間の実績があり、600人以上の生徒を送り出してきました。その留学プログラムに驚くほど大きな教育効果があったため、昨年度から全員留学にしたのです。親元を離れた3カ月の留学を通して、生徒たちは英語力の向上はもとより、精神的な成長とたくましい自立を果たします」。そう説明するのは、木内秀樹校長だ。

 初年度の今回は新型コロナウイルス感染症の影響で3月下旬に留学を切り上げたが、情報が錯綜する中、引率教員が現地に入れなかった“オークランド組”は、リーダー役の生徒たちが状況を見ながら連絡を取り合い、全員が無事帰国したという。

 留学担当の木内雄太・法人本部副本部長は「危機的な状況の中で、自分たちで主体的に考え、行動できたこと自体が、留学の大きな成果だったと考えています」と語る。

自分を中心とした
命のつながりを考える

 革新的な教育の二つ目は「ICT教育」である。同校では生徒全員がiPadを持ち、授業や探究学習で広く活用している。同校は「Apple Distinguished School」の認定を受けており、生徒たちは「まるで文房具のように」(木内校長)iPadやソフトを使いこなす。

 この他、同校では「自分を深める学習」というユニークな学びを長く続けている。「自分とは何か」「なぜ学ぶのか」「どう生きるのか」を考えながら、自分の人生を主体的に選択していくことを目標とする。例えば長野県戸隠(とがくし)高原の校外学習では、放流してあるニジマスを捕まえ、さばいて食べる。「どこまでが生き物で、どこからが食べ物になるのか。その経験を通して、自分を中心とした命のつながりを考えるのです」と木内副本部長。

 素直で大らかな生徒が多いという東京成徳。難関大学への合格者数も約10年で2~3倍に膨らんだ。引き続き新型コロナウイルス感染症が懸念されるが、「こんな時代だからこそ後ろ向きにならず、質の高い学期留学を続けていきたい」と木内校長は決意を語る。

ニュージーランド留学では、生徒たちが主体的に考え、行動できたことが大きな成果だったという。留学先でさまざまな体験を経て、ひと回り大きくなって帰国する
東京成徳大学中学・高等学校(中高一貫部)
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