ICTを活用したSTEAM(スティーム)※教育を実践、
休校中も“学びを止めない”授業を展開

聖徳(しょうとく)学園中学・高等学校

STEAMとグローバルを両輪に、先駆的な教育を実践している聖徳学園。ICT環境を早くから整え、今回の新型コロナウイルス感染症への対応力でも迅速な対応を見せた。コミュニケーション力を重視しながら、一人一人の「個」を大切にする、きめ細かな教育を行っている。

聖徳学園中学・ 高等学校
亀田裕康学年主任

 ICTを活用したSTEAM教育に取り組んでいる聖徳学園。その教育目標は、正解のない問いを一人一人が考えていくこと。さまざまな問題解決の手法を経験することで、未知の問題に直面したとき、自分なりの答えを柔軟に創造することを目指している。

 中1から高3までの全生徒が自分のiPadを持ち、学校生活のいろいろな場面で活用している。新型コロナウイルスの影響で休校になった期間も学校生活を止めることなく、恵まれた環境を生かしてスムーズな授業展開が行われた。

 学校との各種連絡は、Talknoteという学内専用SNSで配信。授業は中学がロイロノートスクール、高校がMetaMoji ClassRoomを使用して行った。新中1生はiPadでの授業にすぐに順応したという。

「生徒の心身ケアのために毎朝の体調チェックの結果を送信してもらい、担任とはクラウド型ウェブ会議システムを使って面談。休校期間中の特別時間割に従って、午前中に4時限の授業を動画や課題を配信しながら行いました。Talknoteの中に、生徒たちが自由に発言できる“1年生の広場”という教室を設置すると、生徒たちがお互いに疑問点を教え合うなど、教員の予想を超えて生徒同士のコミュニケーションも活発でした」と語るのは、中1の学年主任で音楽教科を担当する亀田裕康教諭。音楽の授業ではリコーダーの実技もオンラインで実践、生徒たちは演奏を動画で送り、普段の授業が滞りなく実施された。

※「STEAM」……Science、Technology、Engineering、Art、Mathematics

遠隔授業の良さも入れた
ハイブリッドの授業を

 聖徳学園は1クラス30人前後の少人数制。中1、2年は手厚い2人担任制で、教員と生徒は授業外でもよく話をするという。

「卒業時にアンケートを取ると、多くの生徒が“コミュニケーション能力が成長した”と答えます。ICTというツールを使えば、授業などで発言が苦手な生徒も、積極的にクラスに参加できます。今回のオンライン授業で気付いたのは、声が小さい生徒も、課題に対してしっかりと発言できていること。ICTを利用しても、受け入れられているという自信が、コミュニケーション能力の向上につながることを実感しています」(亀田教諭)

 もともと聖徳学園ではICTの導入に当たって、専用の情報システムセンターを設置していた。今回のオンライン授業でも、教員に対する動画作成の研修や、生徒からの問い合わせは全てそのセンターが対応。教員の負担が軽減され、その分授業内容も充実した。

 品田健・学校改革本部長は、「今回の遠隔授業は、学校の“当たり前”を見直す良い機会になりました。教員たちはできる限り効率の良い授業をしようとさまざまな工夫を凝らしました。頭が下がる思いです。通常の授業が再開しても、全てを元通りにするのではなく、遠隔授業と集団授業の良い部分を採用したハイブリッドの授業が展開できればと考えています」と語る。

専用の情報システムセンターを設置、休校期間でもICTの力が遺憾なく発揮された聖徳学園。通常もほぼ全ての授業がICTと関わりを持ち、プレゼンテーション力の向上やリテラシーの養成を図っている
聖徳(しょうとく)学園中学・高等学校
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