保険会社vs金融庁#3Photo:PIXTA

損保プロ代理店の再編統合はもはや待ったなし。自然災害の多発で台所が苦しくなった損保各社は代理店の統廃合を加速させている。特集『保険会社vs金融庁』(全8回)の#3では、大手損害保険会社による代理店淘汰の実態に迫る。(ダイヤモンド編集部編集委員 藤田章夫)

「週刊ダイヤモンド」2020年7月4日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

デジタル対応できるかが生死の分かれ目
損保代理店、淘汰の実態

 大手損害保険会社による、強引な損保プロ代理店の統合再編の動きが加速しているという話が、そこかしこから聞こえてくる。

 それも無理はない。昨年、一昨年と自然災害に対する支払いがそれぞれ1兆円を超えた損保の内情は、とかく厳しい。自然災害に備えて積み立てている異常危険準備金は大幅に減ってしまった。

 となれば、生産性向上は急務。とりわけ、損保プロ代理店の統合再編に出遅れているとされる損保ジャパンの危機感はひとしおだろう。それ故か、問答無用の代理店淘汰を推し進めているという。