米MUJI U.S.A.良品計画の子会社、米MUJI U.S.A.が破綻した Photo:VIEW press/gettyimages

7月10日、「無印良品」を展開する良品計画の米国子会社が、チャプター11を申請して破綻した。新型コロナの影響はもちろんあるが、業績不振の理由はそれだけなのか。ファッション流通コンサルタントで業界を熟知する小島ファッションマーケティングの小島健輔代表に、良品計画の三つの経営課題を解説してもらった。

米国子会社MUJI U.S.A.が破綻
良品計画本体への影響懸念で株価急落

 前々期、前期からの在庫の積み上がりにコロナ禍が加わり、業績が悪化していた「無印良品」(良品計画)に、また試練が加わった。

 一等地への無理な出店で大赤字に陥っていた米国子会社、MUJI U.S.A.がコロナ禍で行き詰まり、7月10日に連邦破産法11条(日本の民事再生法に当たるチャプター11)を申請して破綻したのだ。

 当然のことながら、良品計画本体への波及が危ぶまれて株価も急落した。しかし、在庫の積み上がり以外にも、無印良品には先行きを懸念させる経営上の弱点が三つある。