コロナ禍をきっかけにコンビニは姿を変えるかコロナ禍をきっかけにコンビニは姿を変えるか Photo:Bloomberg/gettyimages

コンビニエンスストア復活の日は来るか――。コロナ禍を背景に、このところ既存店売上高がさえないコンビニ。世間的には「コンビニ飽和だ」「もうこれまでのように伸びていかないのではないか」という声も、以前よりも多く聞くようになった。しかし、大手コンビニは実はしたたかに、その姿を変えようとしている。(流通ジャーナリスト 森山真二)

コロナ禍で苦戦するコンビニだが
大手の客単価は増加傾向

 新型コロナの感染拡大で、コンビニ大手3社の4、5、6月の既存店売上高は手痛い打撃を受けた。大手3社の実績はというと、セブン-イレブン・ジャパンの既存店売上高は4月が前年同月比5.0%減、5月同5.6%減、2カ月連続で大幅な落ち込みを記録したが、6月は復調し同1.0%増となった。

 しかし、2位のファミリーマートは4月同14.8%減、5月同11.0%減、6月同8.2%減。3位のローソンは4月同11.5%減、5月10.2%減、6月同5.8%減といまだ「水面上」に出ることができず、苦戦している。

 セブン-イレブン・ジャパンがほかの2社に比べ早期に立ち直った理由はまた別に譲るとして、とにかく、少なくとも大手2社は大幅な落ち込みが続く。