プロスポーツ#8Photo:JIJI

スポーツライターの増島みどり氏が、主要スポーツ団体のコロナ禍への対応を徹底分析。特集『激震!コロナvsプロスポーツ』(全12回)の#8ではその前編と併せ、国内2大スポーツのプロ野球とサッカーJリーグが初タッグを組んだ「新型コロナウイルス対策連絡会議」で、専門家チーム座長を務める賀来満夫・東北医科薬科大学特任教授への増島氏によるインタビューをお届けする。

IOCの大転換と
五輪が掲げたニューノーマル

 史上初の延期が決定して以来止まっていた東京オリンピック・パラリンピックが、新型コロナウイルスと共存するスポーツ界を象徴する新常態(ニューノーマル)を掲げ、このほど再始動した。7月、IOC(国際オリンピック委員会)は延期決定後初の総会を、136回(1894年から)の歴史上初めて、オンラインで開催。IOC最高機関として、世界中から全委員が集まり、時には国家元首まで出席する華やかな総会は一気に様変わりした。

 オンライン総会だけではない。第1回大会から124年間、拡大路線を歩んできた五輪そのものも、来年の東京大会を機に「簡素化」という新常態へ大転換を迫られている。経費、観客ら関係者の参加人数、サービス内容ほか削減する項目は200を超える。

 五輪の変容は、スポーツ界の近未来を象徴する。同時に、分岐点で五輪を迎える日本のスポーツ界は、新しい時代にいち早く向き合う責任をも負う。リスク、クライシスマネジメント、活動休止の事態にも平常時と変わらぬ発信力を持ち、オンライン等を駆使した広報活動を展開できるか。選手、団体へのさまざまな支援策、ウイルスと闘うガイドライン、選手とファンの安全を守る検査体制への備えなど、これまで以上の「体力」が求められる。