アフターコロナの医学部・最新序列#4Photo:PIXTA

難関医学部に現役で合格するには、高校選びも重要になってくる。医師志望の生徒が集まり、医学部に合格できる環境づくりができている高校はどこか。特集『アフターコロナの医学部・最新序列』(全10回)の#4では、全国の医学部に強い高校を独自指標でランキングした。(教育ジャーナリスト 庄村敦子、ダイヤモンド編集部 山出暁子)

「週刊ダイヤモンド」2020年6月27日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

現役医学部合格は
圧倒的に「中高一貫校」が有利

 医学部とそれ以外の学部の決定的な違いは、医学部以外は大学在学中に進路を考えればいいが、医学部は「医師になるための学部」であるということだ。医師になるには医学部に入らなければならない。そのために、おのずと医学部受験に強みを持つ高校を選ぶ必要が出てくる。

「医学部に強い高校」には、医師志望の生徒が集まり、医学部に合格する上級生がロールモデルとなり、医学部受験を意識した空気が高まっていく。医療体験なども取り入れられ、生徒は「医師になりたい」という思いを強くし、ますます勉強に身が入る。「医学部に合格できる環境」づくりがなされている学校を選ぶことが医学部合格への近道になる。

 それを見極める最も分かりやすい指標が「医学部の合格者数」だ。そして近年、圧倒的な強さを見せているのが中高一貫校である。中高一貫校は何といっても学習進度が速いからだ。

 だが、単純に「合格者数」だけを見てしまうと、学校によって卒業生数がかなり違うため、正しく比較することはできない。

 近年は現役志向が強まっていること、また浪人生は予備校の影響も大きいことから、本特集では、現役合格者数(現役で医学科に合格した人数)を卒業生数で割った「現役合格率」でランキングを作成した。国公立大、私立大別の合格率を見ると、各校の医学部志望の傾向をつかむことができる。