「万引きGメン」はマスクとマイバッグでお手上げ!?ITで変わる犯罪対策写真はイメージです Photo:IXTA

マスク着用とマイバッグが一般化した今日この頃、ふと「万引きGメンが苦労していないか」という疑問が湧いた。マスクとマイバッグにより、犯人を見つけにくくなったのではないか。また、万引きの現場で近年起きている変化とは、どのようなものだろうか。万引きGメンを派遣する警備会社に取材した。(フリーライター 有井太郎)

万引き犯の見極め
今年は難しくなった?

 今年に入り、コロナ禍でのマスク着用、そしてレジ袋有料化によるマイバッグの普及が進んだ。もちろん安全や環境保護の上で必要なことだが、一方で、こんな疑問も湧いてくる。もしかすると、万引き犯を捕まえにくくなったのではないか――。
 
 というのも、万引き犯の顔は下半分がマスクで隠れるし、マイバッグの普及により、商品を盗んだかどうかの見分けもつきにくい。そんな邪推をしてしまう。あるいは、これらの変化により、万引きの手口も変わっているかもしれない。
 
 そこで話を聞いたのが、警備事業や警備員の教育・派遣、監視カメラやセンサーなどを取り扱うエムアイディ株式会社。「万引きGメン」の名でおなじみ“私服保安員”を抱えており、主に関西圏のスーパーマーケットにGメンを派遣している。
 
 専務取締役の永岩創氏に、マスクとマイバッグの普及で万引き犯を捕まえる作業に変化があるのか尋ねると、こんな答えが返ってきた。
 
「確かに、以前より万引き犯かどうかを見極めるのは難しくなりました。特に影響が大きいのはマイバッグです。万引き犯は、大半の商品をレジできちんと精算し、そのかたわらで一部の商品を盗む手口が多い。これまでは、店のレジ袋を持っているかどうかで精算・未精算の目安をつけやすかったのですが、マイバッグによって紛らわしくなったのは事実です」
 
 Gメンにとっては、ターゲットの持つ商品が本当に未精算なのか、そもそも来店前から持っていたものではないのか、この判断が最大のポイントになる。だからこそ、マイバッグの普及は判断を難しくさせている面もあるという。