新型コロナワクチン写真はイメージです Photo:PIXTA

近いうちに新型コロナウイルス感染症のワクチンが開発され、接種が実現しそうだ。人類にとって「待望のワクチン」ともいえるが、相変わらずエビデンス(科学的根拠)にも屈せずに、インパクトのある映像やエピソードを示しながら、SNSなどで「反ワクチン活動」を展開する人々がいる。その見過ごせない問題点を指摘する。(ナビタスクリニック理事長、医師 久住英二)

新型コロナのワクチン
半数の人が「できても打たない」!?

 新型コロナウイルスのワクチンが、早ければ年明けから接種開始となるという。10月2日には、厚生労働省が新型コロナワクチンの接種を「原則、努力義務」とし、法改正を急ぐ方針だと報じられた

 同省は、来年前半までに国民全員分を確保すべく、8月早々に英製薬大手アストラゼネカと基本合意を取り付けている。

「インフルエンザとの同時流行も懸念される中、“全国民待望”のワクチンだ」

 ……と、言い切ってよいはずなのだが、世の中はずいぶんと広いもので、決してそういう考えではない人々もいる。