ワークマン小売発のヒット商品が続々登場する背景とは? Photo:Diamond

「業務スーパー」「ワークマン」
小売発のヒット商品が続々登場

「業務スーパー」の商品が、価格が安く品質も高いと、ネット上で注目されている。業務スーパーを運営する神戸物産が企画し、同社の系列工場や、委託先工場で生産した商品群だ。同様にワークマンプラスの機能性に富み、価格を抑えた商品群も話題になっている。

 これらの企業の商品はメディアやSNSで多数言及されているため、われわれはこれらの企業が商品を企画しているという事実を当たり前のこととして受け入れてしまっている。しかし、小売業はもともと単純に仕入れて売ることを生業にしている業種であり、商品を企画するのは伝統的にはメーカーの役割だったはずだ。

 近年、商品力を競争優位の中心に据える小売りが業績を伸ばしている。一方で、イオンのように規模や店舗集積効果を狙った競争優位や地域ドミナントといった小売りに都合のよい論理に依存した販売手法は次第に効かなくなっているという印象を受ける。

 この流れは、コンビニ各社が近年商品開発力に磨きをかけていることとも呼応する。セブンイレブンはセブンプレミアムという自社開発商品群を持ち、これがセブンイレブンの競争力の大きな源泉になっているのは周知のとおりだ。ローソンはブランパンなどの低糖質商品群を企画し、独自の商品カテゴリーを形成している。最近のコロナ禍を経て、特に自宅で手軽な喜びを得られるスイーツにおいては、コンビニ各社の商品企画競争が熾烈(しれつ)さを増しているようにみえる。

 量販店イメージが強く、圧縮陳列で有名なドン・キホーテも、実は独自企画商品を増やしている。その対象が、パーティーグッズ、食品や雑貨、家具などにとどまらず、従来決して小売りが企画することがなかったPCやテレビ、家電にまで及んでいることに驚かされているのは、筆者だけではないだろう。