文在寅政権の独裁的な政治指向はますます強くなっている。国会では与党が作り上げた法案を審議もせずに国会を通してしまう。住宅の賃貸借契約期間を4年間保証し、延長時の賃貸料の引き上げ幅を5%以内にする内容を盛り込んだ改正住宅賃貸借保護法の成立がその典型である。文在寅政権の不動産政策は失敗したといえるが、その失敗を隠すため、野党がその内容を咀嚼(そしゃく)できないまま、委員会の審議を経ず、法案提出後2日で国会を通過させた。

 最近では5.18(光州事件)について、この運動を否定・誹謗(ひぼう)・歪曲(わいきょく)・捏造(ねつぞう)するか、これと関連して虚偽の事実を流布した場合、7年以下の懲役あるいは7000万ウォン(約640万円)以下の罰金刑に処する法律を党議決定した。

「共に民主党」はいかなる法律でも成立させることができるため、このような法律も成立するだろう。自分たちと違った意見を口にするだけで刑務所送りにする法律まで作る恐ろしい国になってしまったのが、文在寅体制の韓国である。

 朝鮮日報はその社説で、「韓国進歩学者でさえ『民主党に民主主義は存在しない』、その言葉通りだ」と題する社説を掲載した。進歩系元老として知られる高麗大学名誉教授の崔章集(チェ・ジャンジプ)氏が講演で「民主主義のためには保守党の方が民主党よりもうまくやってほしい」と発言した。

 生涯をかけて民主主義の研究を続けてきた進歩系元老が、与党に対し「批判と異見」が認められない「共に民主党」は「民主主義ではない」と切り捨てたのだ。

 こうした独裁政権の中で、与党の強い批判を浴び、秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官の検事総長外し、検察たたきを見ながらひたすら耐えている尹検事総長が、民主主義を守る最後のとりでに思えたのであろう。こうした尹総長の姿勢が知らず知らずのうちに次の大統領候補としての期待の高まりに結びついた形だ。