贈与契約書の作り方

 そもそも、贈与契約は口頭だけでも成立するので、証拠がなくても贈与は成立します。しかし、転ばぬ先の杖として、証拠はしっかり残しておきましょう。私が最もオススメするのが贈与契約書です。

 契約書と言うと堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、シンプルなもので大丈夫です。

 あげる人(贈与者)、もらう人(受贈者)、贈与するもの(金額)、贈与する日(引き渡す日)、お互いの住所・氏名を書き、押印して完成です(認印でも実印でもOK)。贈与契約書は2通作成し、お互いが1通ずつ保管しましょう。次のサンプルを見てください。

税務調査の怖い質問、ウソはこうしてバレる!

 大事なポイントは「氏名だけは必ず直筆でサインすること」です。

 それ以外はパソコン等で作成してもかまいません。氏名が直筆でないと、贈与があったことを証明する証拠として意味がありません。税務調査では、筆跡が非常に重要な証拠として扱われます。

 人の字には十人十色の癖があります。亡くなった方の手帳などに記載されている字と、契約書の字を比べれば、本人が書いたかどうかはすぐわかってしまうのです。