忘年会写真はイメージです Photo:PIXTA

新型コロナウイルス感染防止のため、忘年会を「禁止」している会社も多いだろう。しかし、30歳の会社員Aは「宴会部長」として毎年仕切っていて、今年開催できないことを残念に思っていた。そんな時に、後輩に誘われ、宴会の誘惑に負けてしまう…。(社会保険労務士 木村政美)

<甲社概要>
 海外食品の輸入、卸販売を行う。従業員数200名。
<登場人物>
 A:30歳。貿易事務セクションのチームリーダー。社内飲み会の幹事をするのが趣味で別名「宴会部長」と呼ばれている。
 B:25歳。Aと同じチームに所属する後輩でAとは仲が良い。
 CとD:2人ともAの同期で、それぞれ別のセクションに所属している。
 E:甲社の社長。45歳。
 F:甲社の顧問社労士

「3人以上の飲み会禁止」、忘年会はできないが…

「今年の社内忘年会の予定は0件。来年の新年会もなしか…」

 11月上旬、Aは会社から帰宅途中、電車の中でスマホのカレンダーを眺めながらつぶやいた。甲社の社風は活気があり職場内でのチームワークが円滑な上、自主勉強会やサークル等で所属部署を超えた交流も多い。そこでAは自分の職場だけではなく「同期会」やサークル内の飲み会で幹事役を買って出て皆に喜ばれていた。