創価学会 90年目の9大危機#2Photo:Santiago Urquijo/gettyimages

11月18日、会員世帯数827万世帯(公称)の巨大宗教法人、創価学会が創立90周年の節目を迎えた。ダイヤモンド編集部は、学会本部も存在を把握していないであろう数々の秘蔵写真を独自入手。特集『創価学会 90年目の9大危機』(全16回)の#2では、創価学会90年間の“秘史”が映し出された写真の一部を先行公開する。(ダイヤモンド編集部 創価学会取材班)

宗門総本山への「登山」を前に
池田大作氏が車を乗り換えた訳

「どれも興味深い写真ばかりですね。特に昔を知る古参の学会員は是が非でも見たくなる」

 ダイヤモンド編集部が持ち込んだ数々の写真に、創価学会本部の元幹部の男性はそう感想を漏らすと、虫眼鏡を取り出して、一枚一枚食い入るようにのぞき込んだ。

 現在、学会にまつわる資料価値の高い写真のほぼ全ては、機関紙「聖教新聞」のカメラマンの手によるものだ。前出の元幹部によれば、1970年の「言論出版妨害事件」(評論家の藤原弘達氏の著書の出版を学会が妨害したことが発覚し、池田大作氏が謝罪した事件)を経て、特に池田氏の撮影について厳しく制限されるようになったという。なお、聖教新聞社が撮影した写真全てに番号が刻印されているとされる。

 本編集部が独自入手したのは、聖教新聞社の印のない、往年の池田氏や大幹部たち、さらには第2代会長の故戸田城聖氏の縁者などが収められた数多くの写真である。それは学会の長い歴史における“物言わぬ証言者”だ。