中朝国境封鎖の裏側、中朝「自作自演」の可能性も?コロナ前は検査待ちのトラックの列ができていた鴨緑江と丹東駅の中間に位置する丹東税関 Photo by San Miguel Chikuzen(以下同)

中朝国境をつなぐ橋が封鎖?
物流に影響

 11月上旬、中国北京にある北朝鮮の定期刊行物を取り扱う出先機関が各取引先へ、年内の出版物の発送はできない旨の通達を出した。

 北朝鮮の定期刊行物とは、『労働新聞』や『画報朝鮮』など日刊、月刊の紙媒体のことだ。日本でも研究者や報道機関等が研究、分析を目的に定期購読している。

 出先機関からの通達によると、4月以降の分を8月になんとか1度、北朝鮮から中国へ出荷させたが、それ以降は中国へ出荷することができず、新義州に留め置かれている。年内の出荷は非常に厳しい状態とのことだ。

 中朝国境の新義州と丹東は物流の大動脈である中朝友誼橋(旧鴨緑江第二橋梁・1943年竣工)で結ばれており、丹東だけで中国全体の中朝貿易の7割を占める。つまり、ここが通れないということになる。