FWD富士生命に新社長誕生も、経営陣のちぐはぐぶりに社内は諦めムード【続報】

「根も葉もあった」と社員が白けた
新社長発表の緊急ミーティング

 2020年12月11日、FWD富士生命保険の本社の部長や支社長クラスに対し、緊急ミーティングをオンラインで開催するとの連絡が入った。話をするのは友野紀夫社長だ。

「社長交代の知らせではないか……」

 ある中堅幹部はそう思ったという。本連載11月30日配信「FWD富士生命が大揺れ、大リストラ&大型代理店元社長がトップ就任の見通し」で報じた通り、社長交代の話は数カ月前からうわさになっていたからだ。

 だが、誰も確信を持てずにいた。この記事が配信された後、営業担当役員は、「根も葉もない話だ!」と言い放っていたからだ。だが、「信用していいのか……」と社内には疑心暗鬼が広がっていたという。

 そうした中での緊急ミーティングの通知だった。ここで友野社長は、「21年1月12日付で光通信傘下の大型保険代理店グループ、NFCホールディングス(HD)の元社長である山岸英樹氏が新社長に就任する」ことを初めて公に認めた。

 併せて、「10人来るわけではない」「自身はカントリーマネージャーとして残る」ことなどを述べたという。ただ、今回のトップ人事に対し、友野社長自身にも忸怩たる思いがあるのだろう。この日のミーティングはほんの15分ほどで終了した。

 結局、うわさは本当だったことが明らかとなり、「根も葉もあったじゃないか!」と「一気に白けムードが広がった」(前出の中堅幹部)という。そして、そこに追い打ちをかけたのが、イントラネットに掲載されたFWDグループのフン・タン・フォンCEOからのメッセージだった。