イオンの看板Photo:Diamond

昨年暮れ、神奈川県大和市にイオンの新しいディスカウント店(DS)がひっそりオープンした。にぎにぎしく報道陣を集めて開業したわけでもなく、しかもイオン系でありながら、イオンのプライベートブランド(PB)さえ置いていない。しかし、イオンがこのコロナ禍の時期に新型のDS店をオープンするのだから、「何か意味があるのだろう」と思い、現地に行ってみた。(流通ジャーナリスト 森山真二)

神奈川県大和市にオープンした
イオンの新しいディスカウント店

 イオンが神奈川県大和市にオープンした店舗の名は「パレッテ高座渋谷店」。イオングループということを表向きには、まったく出していない店舗だ。

 そもそも「パレッテ」とは、どういう意味があるのだろう。英語なのか?仏語なのか?

「パレット」なら物流で使われる荷物を載せる台だろうし、「それをもじった造語なのか?」などと考えつつあたりを見回すと、隣接して「いなげや」「ダイソー」などが入る店舗があった。

 いなげやにはイオンの資本が入っているから、「隣に出すなんて!住み分けもなく、流通の競争も厳しくなっているんだなぁ…」と感じつつ店内に入る。