会社は教えてくれない、サラリーマンが「成仏」して前向きに生きる心得Photo:PIXTA

50歳前後のサラリーマンは
早く成仏しなさい

 私は、企業の中で50代前半ぐらいの人を集めて実施する「ライフプラン研修」に、よく講師として招かれる。その目的の多くは、「定年後の生き方や働き方について、なるべく早い内から考えることでセカンドライフが充実したものになるように」という会社側の思いを受講者に伝えることだ。

 そんなライフプラン研修の席上で、私は参加者に対して、よく「みなさん、早く成仏しなさい」と言うことがある。言われた社員の人達は一様にきょとんとしているが、その意味を説明すると大きくうなずく方も出てくる。「“成仏する”なんて縁起でもない、一体どういうことだ!」と思う人もいるだろう。実際、“成仏”とは何を意味しているのか?

 これはおそらく実際にサラリーマンで50代ぐらいになってこないと、なかなか実感することは難しいだろう。ひと言で言うと、 “成仏”とはいつまでも会社人生にこだわらないで新しい人生に向かう、ということなのだ。