そういうことで幸せを感じたり、満足感を感じたりする人も少なくはないのでしょう。

 けれども、足りないものを挙げつらねる99 %の人々とは逆に、「もうひとつの幸せ論」というものに目覚めている「1%の人々」が、実はいるのです。

 それは…、
 今、自分がどれほどたくさんのものに恵まれているか今、自分がどれほどたくさんのよき仲間に囲まれているかその、今の自分の状態に、感謝をしながら生きている人々
です。

●今、すでに恵まれているたくさんのものに感謝する

 今、足りないものを10個リストアップして、探し出す。それを一覧表にする。それにもエネルギーが必要です。

 ましてや、それを手に入れるとなれば、もっとエネルギーがたくさん必要です。

 しかし、「すでに恵まれている9990のもの」のうち、そのいくつかにでも気がついて、それをリストアップし…、
今、自分はこんなに恵まれているんだ」「今、自分はこんなによき仲間に囲まれているんだ」ということに気がついたとき、私たちはいくらでも感謝をすることができる
のです。

 知的障害を持つわが子ですが…、
 その子は1人で食事ができます。
 1人でお風呂に入ることもできます。
 トイレも1人で入ることができます。
 勤め先に自分1人で行き、勤め先から自分1人で帰ってくることができます。

 洗濯物を取り入れて、きちんとたたんでいる姿を見て、私は感動したことがありました。

 日常生活がなかなか自由に、自分1人ではできない障害を持つ人もたくさん知っています。ですが、我が家の子どもは、日常生活を送る分には、何の支障もありません。

 自分で「したい」と思うことは、自分1人でできるのです。たくさんの恵みを神から与えられています。

 ですから、私は、この子に、「こうなってくれ」「ああなってくれ」という気持ちはまったくわいてきません。

 たくさんの恵みを神様からいただけていることに、ただただ感謝をするのみです。

 すでにたくさんのものをいただいているので、「ありがたい」「感謝だ」というふうな見方をしています。