日経平均は4日ぶり反発、米長期金利上昇を警戒するムードも

2月22日 12時9分
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 日経平均は4日ぶり反発。232.91円高の30250.83円(出来高概算6億4820万株)で前場の取引を終えている。
 前週末19日の米国株式市場は小幅反発。ダウ平均は0.98ドル高の31494.32ドル、ナスダックは9.11ポイント高の13874.46で取引を終了した。追加経済対策やワクチン接種ペースの加速で経済活動の再開に勢いがつくとの期待が強まり、ダウ平均は日中取引で史上最高値を更新。一方で、長期金利の上昇が市場心理を冷やし、引けにかけて失速した。

 米国株式相場を受けた今日の東京株式市場は買いが先行した。米国経済の先行き楽観ムードに加え、日本でもワクチン接種が始まり経済活動の本格再開が期待され、株価支援要因となった。また先週末までの3日続落で日経平均が400円を超す下げとなったこともあり、値ごろ感からの買いも入りやすかった。一方、明日が天皇誕生日で休場となることもあり積極的な買いを手控える向きもあり、また、米長期金利の上昇を警戒するムードもあり、日経平均は前場中頃からはやや上値の重い展開となった。

 個別では、21年12月期の営業損益黒字化予想を発表したセーラー<7992>、ビットコインの時価総額が1兆ドル突破との報道が手掛かりとなったマネックスG<8698>、連結子会社の新規上場が承認され所有株式を一部売出すと発表したオーケストラ<6533>が10%を超す大幅高となったほか、中国で半導体製造プロセス用パーツを増産すると日刊工業新聞などで報じられたフェローテク<6890>、株式分割を発表したJFEシステムズ<4832>が上げた。また、コロナ収束後の業績回復が期待されたJAL<9201>やANA<9202>など空運株や、先週末19日の米国市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2%超上昇したことなどが手掛かりとなった東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>など半導体関連株の一角なども堅調だった。

 一方、21年12月期営業利益が前期比28.3%減予想と発表したアップル<2788>、公募増資と株式売出しを発表し1株価値の希薄化と株式需給の悪化が懸念されたBr.HD<1726>、海外での株式売出しを発表し株式需給の悪化が懸念された日清食HD<2897>などが下げた。

 セクターでは、空運業、非鉄金属、金属製品、海運業、鉱業などが値上がり率上位。一方、精密機器、その他製品、食料品、医薬品が値下がりした。東証1部の値上がり銘柄は全体の76%、対して値下がり銘柄は20%となっている。

 先週は日経平均が一時30000円の大台に乗せ、ニュースでも、バブル相場以降の高値を30年半ぶりに上回ったと報じられていた。この機会に、今回の状況と、バブル相場で高値となった当時を比べてみる。今回の高値は先週16日の30467円(終値ベース、以下同じ)。バブル相場時の高値(1989年12月29日の38915円)を21%下回っている。ところが、一部で指摘されているが、これをドル建てに換算すると、先週の日経平均はバブル相場時の高値を6%ほど上回っている。当時に比べ為替が円高・ドル安に振れているためだ。

 業種別に少し細かく見てみる。日経500種平均株価(業種別日経平均株価)を使う。36業種のうち、先週16日にバブル相場時の高値をドル建てで上回ったのは6業種。上昇率が最も大きいのは精密機器で、バブル相場当時の6.5倍になっている。次いで電気機器が3.0倍、以下、商社、医薬品、小売業、自動車。逆に、バブル相場時を大きく下回っているのが空運。当時と比べ96%も低い水準だ。次に造船が91%下落。このほか、海運、鉱業、銀行、鉄鋼が80%を超す下落となっている。空運はコロナの影響も大きいが、やはり、韓国や中国などの新興勢との競争に苦しんだ業種が厳しい。

 一方、米国株を見ると、1989年12月のダウ平均は2753ドル。先週は当時の11倍を超す水準にある。日米のパフォーマンス格差は歴然だ。ただ、ここで注意をしなければならないのは、日経平均にしろダウ平均にしろ、当時とは銘柄が入れ替わっており、上記の業種別指数も含め、30年以上前の当時と現在では、指数の構成銘柄はかなり異なっているということだ。この点、機会があればもう少し考えてみたい。

 さて、後場の東京市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。景気回復期待を背景にした相場の先高観は引き続き強い。一方、先週末まで日経平均は3日続落となったものの、今日の前場で25日移動平均線との乖離率はプラス4%台と依然やや高く、日柄調整が必要との指摘もある。東京市場は明日が天皇誕生日の休場となることに加え、23-24日にはパウエルFRB議長の米上下両院での議会証言が予定されており、証言を受けた米長期金利の動向を見極めたいとする向きもあり、やや様子見ムードが広がる可能性もありそうだ。
(小山 眞一)

(フィスコ)

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