ダイヤモンド社の書籍編集局では、いま中途採用で編集者を募集しています(詳しい募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページおよび「マイナビ転職」をご覧ください)。そこで、近年ダイヤモンド社に転職してきた編集者たちに、職場の雰囲気、仕事内容、一緒に働きたい人材像などについてインタビューしました。ホンネ炸裂のトークをお読みいただき、我こそは!と思われた編集者の皆さまは、ぜひともご応募ください。応募〆切は「2021年5月31日(月)」です。本記事では、788ページの分厚い『独学大全』をベストセラーに仕上げた編集者・田中怜子の本作りの秘訣や入社して衝撃を受けた理由などを紹介します。(→他メンバーのインタビュー記事および座談会記事も是非お読み下さい!)

目標は売上。プロセスは問われない
自由と自己責任が両立する職場

──田中さんは以前の出版社で管理職もされていましたが、あえて転職しようと思ったきっかけを教えて下さい。

田中怜子(以下、田中) 前職では、手掛けた書籍がヒットしたことを機に管理職に抜擢していただき、10人くらいの部署をまとめていました。チームとして売上を達成するというマネジメントにやりがいを感じていましたが、一方で「書籍の編集をもっと極めたい」というジレンマも抱えていました。

書籍編集局第2編集部
田中怜子(たなか・れいこ)

大学卒業後、他の出版社を経て2019年入社。担当書籍は『独学大全』『発達障害サバイバルガイド』『OPENNESS(オープネス) 職場の「空気」が結果を決める』『世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0』など。

 マネジャーとして頑張れば頑張るほど会社からは認めてもらえるけれど、結果的に本作りから離れてしまうのではないか。これからどういうキャリアを歩んでいきたいかを考えたとき、本作りに本気で取り組める環境に行きたいと思い、思い切って転職しようと決めました。

──転職先として、なぜダイヤモンド社を選んだのですか?

田中 もちろんビジネス書の編集をする上で、ヒットを連発しているダイヤモンド社の存在は20代の頃から意識していました。売れる本を作る編集者しかいないというイメージで、野球でいうと読売巨人軍のような(笑)。

 身近にダイヤモンド社に転職した人も何人かいたのですが、私は編集のセンスや頭の良さに自信が持てなかったので「自分が入っても、活躍できない場所だろうな」と、心のどこかで諦めていました。でも、キャリアチェンジして本作りに向き合おうと思ったとき、ダイヤモンド社は本を丁寧に作って売る環境が整っているのではないかと改めて感じたんです。憧れの環境への挑戦でした。

──実際に働いてみて、どういう職場という印象ですか?

田中 一言で表すと、「自由と自己責任が両立している職場」だと思います。具体的に言うと、個々に売上の目標があり、それを達成することを求められます。刊行点数のノルマがなく、売れるまでのプロセスは問われないという点が、これまでいた会社との大きな違いでした。

 ダイヤモンド社では、管理職から「あの企画どうなった?」と事細かに進捗を聞かれることはありません。会議も少なく、1週間に一度の部会に出席するのみ。基本的にどういうスタイルで働くかは個人に任されています。

──田中さんにはお子様もいると思いますが、育児をしながらでも働きやすい環境ですか?

田中 私には今、2歳の子どもがいます。保育園のお迎えもありますし、どうしても時間に制約が生まれてしまいますが、ダイヤモンド社はとても働きやすい環境だと感じています。なぜなら、求められているのがシンプルな「売上数字」だからです。刊行点数を増やして売上を上げてもいいし、販促に力をいれて1冊あたりの売上を最大化してもよく、そのプロセスが自由なのがやりやすいです。

 また、コロナ禍の今は、ほとんどリモートワークで仕事をしています。通勤がなくなったことで、自由に使える時間が2時間は増えました。

──「自由」というと「個人主義で冷たい職場なのでは……」と不安に思う人もいるかもしれませんが、先輩との関係はどうですか?

田中 本作りのプロセスが自由なので、それぞれ自己流の本作りを確立している先輩が多いという印象です。また、そのノウハウを独り占めすることなく、誰にでもオープンに教えてくれる人ばかりで驚きました。直属の上司や先輩はもちろんですが、違う部署の先輩にも気軽にアドバイスをもらいに行っています。

 少し質問をしただけでも、パワーポイントにまとめた膨大な分析結果を引っ張ってきて教えてくれたり、自分で作ったフレームワークを教えてくれたりと、ノウハウを惜しみなく共有してくれるのでとても勉強になります。先輩が紆余曲折を経て売れるようになるまでの過程を聞いて、励まされたことも。

 あと、定期的に「この本はなんで売れたのか」というテーマで社内勉強会を開催しているのですが、先輩は進んで登壇してくれて、しかも毎回「こんなに深く”秘密”を公開してしまっていいものか!」というほど充実した内容でした。そもそも、ダイヤモンド社にいる人は“本作りのマニア”なんですよね。だから、純粋に自分の持っている知識を言いたくて仕方ないのかもしれません(笑)。

企画の立て方を根本から覆した
ダイヤモンド社の文化

──ダイヤモンド社に入って、本作りのスタイルや企画の立て方に関して変わった点はありますか?

田中 ダイヤモンド社の企画の立て方を目の当たりにして、衝撃を受けました。パラダイムシフトとも言えるくらい、本の作り方がガラリと変わりました。

 例えば、ダイヤモンド社では徹底的にオリジナリティが求められます。「あの本が売れているから、こんな本を出せば売れるのではないか」というように、目先の流行や売れているタイトルに似せて企画を立てると、必ず編集会議でツッコミが入ります。市場を分析した上で、「まだない本だからこそ作る意味があるし、売れるんだ」という考え方なのです。

 入社当初は、これまでとは違うアプローチで本を作ることに戸惑いましたし、企画があまり通らず挫折もたくさん味わいました。

 以前と今で一番変わったのは、どれだけ売れる可能性があっても「自分が本当に欲しい本」以外の企画を一切作らなくなったことですね。オリジナリティを追求するには、それが一番の近道かなと思ったので。とはいえまだまだ迷うこともあり、自分が考えた企画についていろいろな人に意見をもらったり、売れている先輩にコツを聞いたり、上司と企画について細かくやりとりをしながら、少しずつ身につけている感じです。

ロングセラーを持つ著者から
一番のヒットを引き出した秘訣

──実際に、これまでどのような本を企画しましたか?

田中 ダイヤモンド社に入って初めて企画したのが『世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0』で、電子書籍を合わせると4万部。ほかに『発達障害サバイバルガイド』が電子を合わせて10万部です。これまで自分が手掛けたなかで一番売れているのが、2020年9月に出した『独学大全』です。

──『独学大全』は電子版を含め16万部のヒットとなりましたね。

田中 著者の読書猿さんにとってはロングセラーの2冊に続く、3冊目の本でした。「これまで売れている著者だから、売れる本になるだろう」という好意的な反応が返ってくると思ったら、企画会議でまず「過去の本と同じでは、オリジナリティに欠けるよね」ということが議論されたのです。これにより自分の中でも考えが180度変わって、「読書猿さんの3冊目」ではなく「勉強法の棚で唯一無二の本を作ろう」というゴールを設定し直すことにしました。

──百科事典のように分厚い本は、どのようにして生まれたのですか?

田中 実際に何十年も独学してきた著者がずっと抱いてきた「勉強のノウハウ本は数多出ているけれど、独学者を本当の意味でサポートする本、つまり挫折することを前提に書かれた本はない」という不満から生まれた本です。本の読み方や挫折の乗り越え方、時間の作り方などをくまなく紹介する「独学の百科事典」を目指しました。

 分量を削ろうとも思ったのですが、原稿を読めば読むほど「これ以上でも、これ以下でもない全てが入った内容」であることに気づき、総ページ数788ページにも及ぶ分厚い本になりました。

営業部・宣伝部とも連携する
ダイヤモンド社の売り伸ばし力

──本の販売を左右する、営業部や宣伝部についてはどう感じていますか?

田中 『独学大全』は発売当初、誰も(著者も、営業部も私も……)予想できないほど初速が出て、全国的に書店さんで売り切れが続出したんです。それをリカバーする営業部の増刷対応の早さ、いっきに大展開する営業力には、本当に驚きました。同時に宣伝プロモーション部も、すぐ新聞、電車広告を打つなど連携して動いてくれました。売れると感じたら即座に策を打つ。営業と宣伝の力がなければ、絶対になしえなかったベストセラーだと感じています。

 また、『独学大全』は厚さが約5cmもあることから、「インターネットで『もはや鈍器』と話題になっているんです」と宣伝部に伝えたところ、すぐに「鈍器本」としてプレスリリースを出してくれました。その結果、いろいろな媒体から取材依頼が来て、販売につなげることができました。

ウェブ媒体をフル活用すれば
編集者が自ら売り伸ばせる

──書籍オンラインがあるのも、ダイヤモンド社の売り方の特徴ですね。

田中 書籍オンラインでは、編集者が自ら本からの抜粋記事やインタビュー記事を配信して、販売につなげています。自社媒体なので、自分が出したいタイミングで、出したいだけ記事を出せることがとても魅力です。

「この記事は思ったよりバズらなかった」「この記事はバズったけれど本は売れなかった」「では、どうすればいいか」というように、記事のPVや売れ行きの反応を見ながらPDCAサイクルを回すことができるのです。編集部の先輩も皆が書籍オンラインを上手に活用しながら、それぞれがノウハウを蓄積しているので、アドバイスをもらいながら試行錯誤しています。

──『独学大全』はウェブでの販促にかなり力を入れていたという印象です。

田中 はい。発売から半年間、基本的に毎日記事を出していました。「私はウェブ編集者だっけ?」と思う頻度でしたが(笑)、著者と二人三脚で「独学登山」と呼んで楽しみながら頑張りました。『発達障害サバイバルガイド』を出したときも週3ペースで記事を配信し、どちらも売上につながっています。

 これまで編集者の仕事には「企画を立てる」「本を作る」という2本の柱があると思っていましたが、ダイヤモンド社に入ってからは「販売促進」という3本目の柱が加わりました。今後は多くの人に読まれるウェブ記事を作ることも、編集者の仕事の大きな部分を占めるのではないかと感じています。そういう意味でもダイヤモンド社には最高の環境が整っていると思います。

ダイヤモンド社で働くために
才能よりも大切なもの

──では最後に、どのような人に入社ほしいか教えて下さい。

田中 「売れる本を作りたい!」という強い気持ちを持っている人です。才能よりも気持ちのほうが大切だと思うのは、私自身がダイヤモンド社に入って大きく変わることができたからです。

 ダイヤモンド社には、「売れる本」をマニアックに探求できる環境が整っていると思います。強い気持ちさえあれば、先輩に貪欲に質問をして、教えてもらったことを吸収して、自分を高めていくことができるでしょう。「これから自分を変えていきたい。絶対に大ベストセラーを出すんだ!」と、強い気持ちを持つ人とぜひ一緒に働きたいですね。

(終わり)

※具体的な募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページをご覧ください。また「マイナビ転職」にも詳しい情報が掲載されています。
※本記事以外にも、書籍編集部メンバーのインタビュー記事や座談会記事がお読みいただけます(記事一覧はこちら)。いずれも、職場の雰囲気や仕事内容をホンネ炸裂で語っています!