東京都の平均時給と
青森県の平均時給の比率

東京都の平均時給と青森県の平均時給の比率出所:賃金構造基本統計調査(企業規模10~99人・全産業・短時間労働者)

 同じ国内であっても都市と地方の賃金格差は大きい。この賃金格差を縮小するために、現在は都道府県別に設定されている最低賃金を全国で統一しようという主張がある。現在の最低賃金は、秋田県・鳥取県・島根県・高知県・佐賀県・大分県・沖縄県の792円から東京都の1013円まで幅がある。東京都の最低賃金は秋田県などの最低賃金に比べると1.28倍であり不公平に見える。

 このように最低賃金に地域差があるのは、賃金水準に大きな地域差があるためだ。賃金水準が低く最低賃金と関係が深い中小企業(従業員規模10~99人)の短時間労働者の平均時給を見てみると、最低では青森県の924円、最高では東京都の1434円と、東京都の時給は青森県の1.55倍となっている。