「社会貢献活動」ってなに?
目先のイメージ先行に注意

 そもそも「社会貢献活動をしている会社」といわれて何を思い浮かべますか?

 寄付をたくさんする会社ですか?朝、会社の周りのゴミ拾いを行っている会社ですか?学生の中には「社会貢献」というと、CSRやCSV、ボランティア、SDGsなどをなんとなく一括りにして考えている人が一定数います。

 ですから「社会貢献がしたい」といったざっくりとした希望だけで就職先を決定することは、とてもじゃないが、できません。

 なぜなら、基本的にどの企業の事業活動も社会貢献活動といえるからなのです。事業活動以前に、そもそも企業として納税義務を果たしている時点で「社会貢献をしている」と考えられることもあるのです。つまり、すべての企業が当てはまるため、社会貢献という視点だけでは就職先は選びきれないのです。

 そうなると、どうしても目先のイメージが先行してしまいます。

 例えば、ホームページなどで、地域の清掃活動をしているシーンや植林の活動をしているシーンなどのわかりやすい活動を目にしただけで「この会社は社会貢献をしている素晴らしい企業だ」と思い込んでしまうケースがあるようです。

 そのほか、自分自身が比較的「社会貢献といえば…」をイメージしやすい業界、例えば、インフラ産業やエネルギー産業などを、具体的なことは一切わからないまま選んでしまう学生が存在します。

 そして、就活するに当たり、「なんとなく考えている社会貢献」にこだわりすぎている学生も一定数存在しています。

 さらに、残念なことに、そこにだけに目を奪われて就職先を決定してしまい、後で大きな後悔をしてしまうケースもあるのです。