・評価基準が不明確=62.8%
・評価者の価値観や業務経験によって評価にばらつきが出て不公平だと感じる=45.2%
・評価結果のフィードバック、説明が不十分、もしくはそれらの仕組みがない=28.1%
・自己評価よりも低く評価され、その理由がわからない=22.9%
・評価結果が昇進、昇格に結びつく制度ではない=21.4%

 同じような調査結果は、日本経済新聞社などの調査(2015年)でも出ていますが、これらの調査から見えてくるのは、上司の顔色をうかがいながら頑張ったとしても、それが必ずしも評価されず、出世などに結びついていないという実態です。

 この調査では、7割を超える人が「人事評価制度を見直すべき」と答えていますが企業の人事評価制度など一朝一夕には改まりません。それを期待していたら、40代後半の人は役職定年になり、役職定年世代の55歳前後の人は定年を迎えてしまいます。だからこそ、自分で自分のアイデンティティと向き合うことが必要なのです。

 真面目なタイプの人が、評価されなかったり、それまでに獲得した評価や地位、周りからの期待などを失ったりすると、虚無感にさいなまれ、自己肯定感まで失ってしまうでしょう。

 そこで考え方を変えます。「上司の意向を忖度しないと評価に反映されないのではないか」「周りより早く帰るとやる気がないという烙印を押されてしまうのではないか」……こんな意識を変え、そこから降りる階段を自分のために作ってみましょう。

降りる階段の作り方

「何をするのが好きなのか」「何が得意なのか」を自問自答してみる。

「自分は今の職場で何をやりたいのか(やりたかったのか)」を今一度、考えてみる。

 私は、局長やさらに上の役員になって報道現場を離れるよりも、取材や調査をし、その結果を放送で直接伝えることができる立場に価値を見出しました。競争からは降りても、会社は辞めていないわけですから、給料やボーナスは目減りしたとしても決まった日にもらえます。厚生年金保険料も会社が半分を負担してくれます。