中南米 2021年5月7日

【緊急レポート2021】
ドミニカ共和国でも最も被害を受けた飲食業界
新しい業態開発で生き残りを図る

ビジネスマンや主婦層向けに開発された朝食用メニュー

 新たに台頭してきた2つめが、ブレックファースト市場です。

 度重なる緊急事態宣言によって、夜間営業に制限ができてしまいました。その夜間営業の損失を少しでもカバーするために、新たに朝食用メニューを充実させる飲食店が増えてきました。

 朝の7時ごろから、ビジネスマンや幼稚園や学校に子どもたちを送り届ける主婦層にターゲットを絞って営業しているのです。

 特に首都のサント・ドミンゴでは、今まで朝食メニューや朝の営業とは無縁だった飲食店が、他店のシェフなどと提携してメニュー開発するなど、新たな集客のアイデアとして朝営業を実践する店が増えています。

ブレックファーストメニューを充実させる飲食店が増え始めた【撮影/風間真治】

カリスマシェフで人気のレストラン

 コロナ禍が生み出した3つ目の飲食業界の大きな潮流は、「カリスマシェフ」の台頭です。

 ドミニカ共和国では、今までは人気のあるレストランがあっても、それはあくまでそのレストランの名前が有名なのであって、そこで働いている「シェフ」個人の名前が有名になるということはほぼありませんでした。
 
 新聞広告などの中では飲食店のシェフが紹介されることもありましたが、一般の人たちがシェフ個人の名前を意識して、その人の料理を食べる目的でレストランに足を向けるということはありませんでした。それが、ここ1年で、シェフ個人の名前で勝負する店が増えてきたのです。

有名なシェフを大きくクローズアップした看板【撮影/風間真治】

 理由は、1つ目で紹介したバイクデリバリー市場と無関係ではありません。

 ドミニカ共和国で、バイクデリバリーで料理を注文する際に、何を見て、店や料理の情報を得るかというと、それはインスタグラムです。

 インスタグラムの広告を見る機会は、ここ1年で激増しています。特に飲食系は、広告をうつ人がとても多いのです。すでに、広告を目にして興味を持った顧客がバイクデリバリーアプリで注文する、という流れができてきていますが、これは今までドミニカ共和国にはないものでした。
 
 そしてそのインスタグラムの中で、顔も含めて登場機会が増えたのが「シェフ個人」であり、結果として、多くの人が「シェフの名前」を意識するようになりました。

 今年に入ってからは、「あのシェフが新たにプロデューサーとして参加」というような触れ込みの店が数多く出てきています。テレビで取り上げられたり、人気シェフが集まったインスタグラムのアカウントも登場してきて、「シェフ個人」マーケットというものが生まれてきたのです。

 面白いことに、これらの人気シェフの中には、「オリエンタル料理」とよばれるアジア系の料理を得意とするシェフが際立って多くなっています。

 とりわけ日本食の和牛ステーキ(「WAGYU」という名前がブランド化)、串カツ、焼き鳥、牛のたたき、炊き込みご飯などをうまく欧州料理と融合させるような形で新たなメニューを提供するシェフが人気を得ていて、日本が生んだ「和食」の人気の高さを実感します。


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