戦略コンサル、シリコンバレーの起業家、MBAホルダー、世界のエリートの「新常識」とは?
答えは「Bullet Points(ブレットポイント)」と呼ばれる“箇条書き”によるコミュニケーション。
箇条書きは、英語や会計、そしてロジカルシンキングと同じくらい世界的に求められているスキル。「短く、魅力的に伝える」。それが箇条書きの強みだ。
箇条書きは、メール、プレゼン、企画書・報告書、議事録等、あらゆるビジネスシーンで大活躍する。『超・箇条書き』の著者、杉野氏にそのエッセンスを語ってもらう。
(本記事は2016年10月13日に公開された記事を再構成したものです)

スティーブ・ジョブズが使っていた『箇条書き』のすごいテクニックとは?Photo: Adobe Stock

世界共通の
コミュニケーションスキルとは?

 今日は『超・箇条書き』のテクニックの1つ、「ガバニング」を紹介したい。

 例えば、伝えたいポイントが3つあるときに、先に「ポイントは3つ」と宣言してから紹介することがある。その「ポイントは3つ」と宣言するのが、ガバニングである。

 最初にポイントの数を宣言することで、相手の頭の中に「これから伝えられること」を受け止める引き出しができる。

その引き出しによって、情報処理が楽になり、相手は伝えられることの全体像をすぐ理解できるようになるのだ。

 ガバニングをつくることはとても簡単だ。そしてガバニングは、世界共通で通じる技術といえる。

 ガバニングは箇条書きだけではなく、スピーチなどのあらゆるコミュニケーションにおいて、世界中で使われている。

 アップル創業者であり、シリコンバレーのレジェンド、スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学でのスピーチは有名だ。

「Stay Hungry. Stay Foolish.」

 このフレーズはテレビでも流れた。これは、卒業式でこれから社会に出ていく学生に向けたものだ。

 しかし、このスピーチにおいてガバニングの技術が使われていることはあまり知られていない。

 スピーチの冒頭に「3つのことをお話ししたい」と頭出しをするガバニングが使われている。詳しく見てみよう。