あなたは職場でリーダーや責任者を任されることがあったら、どのように捉えますか?「とんでもないです、僭越です」と謙遜しつつも、任されたことに誇りを感じる人が多いのではないでしょうか。

 ところが、イマドキの若者はもしリーダーや責任者を任されたとしても、同期を出し抜いていないか、周囲に嫌な思いをさせていないかなど不安を抱くことが多いため、上司が面倒なことに巻き込まれているといいます。なんと彼らは、「自分が責任者ではなく、(他の人と)連帯責任でやらせてくれ…」と上司に頼むというのです。管理職である上司にしてみれば、「1人に任せたいのに、何を言い出すんだ」と思うことでしょう。

 では、どうしてイマドキの若者はそんな面倒な回答をするのでしょうか?今回は、上司世代にはイマイチ理解できないイマドキの若者の「責任者」に対する考え方について分析をしてみたいと思います。

リーダーが決められない、
責任をとりたくないイマドキの若者たち

「この仕事の責任者を誰にしたらいいか決めてくれ」

 上司がこう何人かの部下に言うと、誰に任せたらいいのか、困ってもめることがあります。ただ、それでも誰にするかを議論して決めようとするはず。そして、

「話し合いの結果、Gさんに責任者をお願いすることになりました」

 などと、責任者を1名に決めてくるもの。それが当たり前だと誰もが思っていました。

 ところが、最近は状況が変わってきています。誰に責任者をすべきか、いつまで経っても決まらないか、

「誰か1人に責任をかぶせることはできません。そこで、5名で連帯責任者を取ることにしました」

 と、想定外の結論が導かれることがあるようです。それだけ責任を取るのが怖いのでしょう。

 でも、それは上司にしてみれば困りもの。誰に指示をすればいいのか、失敗したときに誰を追及すればいいのか、あるいは、成功したときに誰を称えればいいのか、決めあぐねてしまいます。

 ただ、そんな悩みは現場の社員にとって関係ありません。あくまで、責任を1人に追いかぶせないために考えた方策が連帯責任なのでしょう。それだけ若手ビジネスパーソンは、チームを組むときに責任者が決められないのです。