ひろゆきが語る「日本が中国に飲み込まれるリスク」ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、テレビやYouTubeで圧倒的な人気を集める、ひろゆき氏。
24万部の大ヒットを記録しているベストセラー1%の努力』では、その考え方について深く掘り下げ、人生のターニングポイントでどのような判断をして、いかに彼が今のポジションを築き上げてきたのかを明らかに語った。
この記事では、ひろゆき氏に気になる質問をぶつけてみた。

日本の政治家のモラル

――世界的に、中国の時代になってきていますよね?

ひろゆき氏:日本は経済的に悪くなっていますし、その流れは止められないでしょう。そして、ここが大事なんですが、日本の政治家はお金に流されやすい構造になっています。

 今、日本の政権を握っている政党は自民党です。その自民党の幹事長が二階さんです。二階さんの功績は、何よりも自民党の党員を増やしたことです。それにより、今、自民党の中枢にいます。

 そして、二階さんは親中派と言われています。尖閣諸島への抗議文を骨抜きの文章に変えたことで知られています。つまり、あまり中国を刺激せずに上手に付き合っていこうとしています。

――それだけを見るとリスクとは言えなさそうですが……。

ひろゆき氏:ただ、2020年に、日本の自民党の政治家が、中国のカジノ企業から賄賂として計700万円を受け取っていた事件がありました。

 政治家は当選するためにお金が必要です。だから、どうしてもお金が絡むわけで、中国がバレずに政治家をお金で買収しようとしたら、残念ながらできてしまうことが明らかになってしまいました。あの事件は、もっと大きな問題の氷山の一角かもしれませんからね。

 しかも、お金を受け取っていたことがバレて捕まるのは、お金を受け取った日本人ですからね。中国側にはリスクが小さい。

陰謀論を抜きに、考えてみよう

――今後、どういったことが考えられますか?

ひろゆき氏:中国と親しい政治家が増えていくと、そのうち日本に住む外国人に参政権を与える法律を通してしまう可能性も出てきます。これをどのように捉えるかが、日本の「右」と「左」というイデオロギーで戦っている構図があります。

 たとえば、アメリカの場合、アーノルド・シュワルツェネッガーさんは、オーストリア生まれでオーストリア国籍を持ったまま州知事になることができました。だから、世界的に見ても意外なことではないんですよね。

 これを日本に置き換えるなら、ジャッキー・チェンさんが香川県の県知事として立候補したら、どうでしょう。ジャッキー・チェンさんのファンも多そうですし、悪い人ではなさそうなので、当選する確率はゼロじゃなさそうじゃないですか?

――たしかに、イメージはできますね。

ひろゆき氏:もちろん、ジャッキー・チェンさんが中国のスパイのような行為はしないとは思います(笑)。でも、そういった形で、気づいたら中国の影響力が日本の政治に食い込んでいく可能性だってゼロではないわけですね。へんな陰謀論はあまり好きではないんですが、想像できることは想像しておいたほうがいいというレベルの話ですが。

 あと、中国は、台湾のことを中国だと思っているという例もあります。中国は、台湾国籍の人を中国人としてカウントしています。台湾の人は自分のことを台湾人だと思っていても、中国からの視点だと中国人になってしまっているんです。

 それと同じように、中国が日本人を中国人として数え出すような未来だって、将来、可能性としてあるかもしれません。

 今、私たちが考えておくべきことは、やはり政治家のモラルを試すことです。上にあげたような、中国企業からお金を受け取ってしまうような人を、政治家として選ばないこと。それを考え抜いて、我々は投票をしないといけないということですね。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、24万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。