あなたは、結果だけしか見ないリーダーになっていませんか? あるいは「仕事が忙しすぎて、部下に関心がない」という状態になっていませんか?

 関心を持っていても、「頑張るのは当然だ」と思って声掛けをしないのなら、ちょっと立ち止まって考えてみてください。

 たとえば、あなたがリーダーから依頼され、たくさんの情報を収集し、データを集計・分析して、その資料をA4サイズ1枚にまとめたとしましょう。

 膨大な情報からA4サイズたった1枚の資料にまとめる作業は、かなりのエネルギーが必要となるものです。

 しかしリーダーは、その資料をパッと受け取り、「ありがとう」とだけ言って無造作に書類の山に積んでしまう。あなたはどんな気持ちになるでしょうか。

「どんなに工夫をして資料を作成しても、どうせあのリーダーは、そんな苦労なんか気づきもせず資料も大して見やしない。次からは適当に作ればいいや」と思うかもしれません。

いつも見ている「頑張り」を
言葉にして伝える

 私が、新製品の発表説明会の準備を毎晩遅くまで頑張っていたときのことです。お客様の交通費を調べるだけでも大変で、1件1件に時間を費やしていました。こんなことをいちいち調べ、正直「面倒だな」と思いながらも、なんとか取り組んでいたところ、「細かいところまで気を配って、よく頑張っているね」と、リーダーから声を掛けてもらったのです。

 単純ですが、私は「あっ、私の仕事ぶりを見てくれているんだ!」とうれしくなり、疲れなんて吹き飛んでしまいました。

 さらに新しい力が湧いてきて、勢いで誰もが使えるような「経路早見一覧表」までつくってしまったことを覚えています。