本当に子どもの力を伸ばす学校

伝統と新しさの混合「ハイブリッド教育」を目指して

北鎌倉女子学園中学校高等学校

昨年、創立80周年を迎えた北鎌倉女子学園は、2018年度から「ジエシカ」と名付けた抜本的な学校改革を進めてきた。さらにこれからはハイブリッド教育を進めるとしている。これは伝統文化を尊重しつつ英語とICTも身に付けようという意味と、従来型の授業と新しい学習法の混合という二重の意味がある。

北鎌倉女子学園中学校 高等学校
藤崎一郎理事長

「これからはコロナに象徴される不確実性の時代です。それを生き抜くためには、しっかりとした自主性と時代が求めるスキルが大事です。明るく楽しい環境の中でこれらを身に付けてもらいます」と語る元駐米大使の藤崎一郎理事長が、自らの経験を活かして進めてきたのがジエシカ改革だ。

「ジ」は自主性のジで、のびやかな自立する女性を育てるために厳し過ぎた校則を見直し、受験をより重視した授業を開始した。「エ」は英語教育のエで、ネイティブ教員を大幅に増やし、毎放課後に校内で楽しく英会話などの練習ができるよう、広く明るいイングリッシュルームを作った。「シ」は施設設備のシで、校内の施設・設備を一新、明るくきれいな校舎に生まれ変わった。新しいコンセプトの自習室も作った。またいち早く生徒にiPadを支給してきたことでコロナ禍でも無理に対面授業をせず、1日も休まずオンライン授業を続けることができた。「カ」は地元鎌倉との関係強化のことで、鶴岡八幡宮や円覚寺を訪れ、宮司や管長の講話を聴いたり、ボランティアで境内の英語のガイドをするなど、地域に密着した体験学習などをするようになった。

心やスキルを磨きつつ
海外交流の機会も

「こうした改革はスピード感を持って進めてきましたが、教育の中身の改革は実験的なことはせず、一歩一歩着実に進めます。生徒にとって中学高校時代は人生で1回だけのもの。一人一人に合った教育を丁寧に行っていこうと考えています。心とスキルの両方を育てるのがハイブリッド教育です」と藤崎理事長。

 心の面では礼法の授業もあれば、能や歌舞伎の鑑賞など伝統的な日本文化にも親しんでいる。

 スキルの面ではどんな仕事に就く場合にも必要となる英語力と、ICTスキルの基礎をしっかり身に付けさせる。英語はネイティブ教員の活用や短期留学のシステム導入(中学)、夏期の米国ポートランド研修(高校)などさまざまな国際交流の機会を提供する。ICTの分野ではプログラミングやデータ処理の基礎を学べるような授業も開始。2021年度からは情報教育の第一人者の一人を講師に招き、生徒への講義も行う。教員は全員iPadや関連アプリに習熟したApple Teacherの認定を受けている。開成学園の校長を務めた柳沢幸雄・東大名誉教授が、昨年から学園長としてゼミを開講しているのも特色の一つだ。

 中学は普通科コースを「先進コース」へと変更した。従来のような授業を行った上でグループ・ディスカッションをしたり、副読本やノートと並行してiPadも活用する。従来型の授業、教材を否定するのではなく新しい教材、学習法をうまく丁寧に接ぎ木して、いわばいいとこ取りしていくのがハイブリッド授業の考えだ。古都の薫りあふれる北鎌倉の地で、そんな教育が始められている。

生の教材を用いて英語でのプレゼンをiPadで作成する「先進英語」など、生徒の好奇心や積極性を伸ばす工夫がされている授業
北鎌倉女子学園中学校高等学校
https://www.kitakama.ac.jp/
本当に子どもの力を伸ばす学校

学校データ

北鎌倉女子学園中学校高等学校
女子校
最寄り駅
JR横須賀線・湘南新宿ライン「北鎌倉」
〒247-0062
神奈川県鎌倉市山ノ内913
0467-22-6900
https://www.kitakama.ac.jp/
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