本当に子どもの力を伸ばす学校

弱さを認める勇気を持つ人こそが世界を救うことができる

玉川聖学院中等部・高等部

自由が丘の閑静な住宅街にある玉川聖学院。東京のミッション系女子校には珍しく高校からの募集もあり、多様な生徒たちが集う。朝は礼拝からスタートし終礼で賛美歌を歌って終わる。体験学習を重視し、キリスト教の世界観の中、人間の弱さも受け入れながら成長していく。

玉川聖学院中等部・高等部
安藤理恵子学院長

 今春の卒業式で、安藤理恵子学院長はこんなメッセージを卒業生たちに贈った。「あなたの弱さが、世界を助けます」。どのような意味なのか?

「聖書の中には、弱さの内にこそ神の力が現される、という内容があります。今の時代には、強くなければ生き残れないという風潮がありますが、決してそうではありません。誰もが弱さを持っており、それを認めることで他者と共に生きることを学び、弱さを自覚して神に祈るときに、今の自分を超えた可能性を信じることができるのです。弱さを認めるとはむしろ勇気あることであり、世界で必要とされていることなのです。そんな意味を込めたメッセージです」

 昨年度、コロナ禍で授業がオンラインに移行した時期があったが、そこでも大切にしたのが毎朝の礼拝だった。神様に愛されていることを実感することで、気持ちが安定して日々の生活に向き合うことができる。信仰を持つ生徒も持たない生徒も、それは同じことなのだ。

将来の夢につながる
体験学習を大切にする

「コロナ禍で活動が制限される中で、改めて本校が大切にしてきたことが浮き彫りにされた一年でした」と、安藤学院長は昨年度を振り返る。

 その代表的なものが、実践的体験学習の「TAP(玉聖アクティブプログラム)」である。生徒たちは例年、地球共生・人間社会・サイエンス・芸術/メディア・言語コミュニケーションという五つのテーマから、関心のあるものを自由に選択し、授業の中で基本を学び、課外プログラムへ主体的に挑んでいく。

「生徒たちは、TAPの課外プログラムや各種の宿泊行事を通して、探究する喜びを深めていく一方で、人との付き合い方も学んでいきます。外に出掛けていくことがいかに子どもたちの成長を促すか、昨年度は制限が多かったために、逆にそれを強く感じました」と安藤学院長。

 今年度は5月に“春の校外授業”を日帰りで実施。TOKYO GLOBAL GATEWAYでの英語学習、江の島での環境学習やホテルでのテーブルマナー講習などを実施し、校内に戻ってからは、修学旅行先の韓国との文化交流なども実施した。生徒たちの表情は、やはりそこで生き生きと輝いていたという。今年度はできる限り、実践的体験学習を実施する予定だ。

 玉川聖学院は、東京近辺のミッション系大学に100人近くの推薦枠があるほか、豊富な指定校推薦枠があり、例年8割以上が推薦で進学する。一方で放課後にSAC(スーパーアドバンストコース)というプログラムを設置、難関大受験にチャレンジする生徒も支援している。

 昨年度、創立70周年を迎えた玉川聖学院。「多くの人たちに支えられて今があると感じました」と語る安藤学院長。自らの“弱さ”を知る生徒たちが、たくましく巣立っている。

今年の体育祭はオンラインで配信。観客や応援もなかったが、与えられた条件の中で、生徒たちは精いっぱいのパフォーマンスを披露した
玉川聖学院中等部・高等部
https://tamasei.ed.jp/
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学校データ

玉川聖学院中等部・高等部
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