本当に子どもの力を伸ばす学校

9月に新理科館が完成!「新しい紳士」像の科学的思考力をさらに強化

海城中学高等学校

都内有数の男子進学校である海城中学高等学校は、英国海軍紳士の儀容(礼儀正しく堂々とした態度)に感銘を受けた古賀喜三郎が私財を投げ打ち「海軍予備校」を創設したことから始まる。教育理念の「リベラルでフェアな精神を持った『新しい紳士』の育成」もここに起因し、今年9月完成の「新理科館」で科学的思考力を培う新たなアプローチによってその育成をさらに強化させていく。

新理科館は、学び、交流、発信が融合する新しい理科の学びの場。物理・化学・生物・地学の専用実験室があり、理科教育・STEAM教育の拠点となる(完成イメージ)

 海城中学高等学校は1891年創設の伝統校だ。同校の約30年に及ぶ教育改革は着実に実を結び、本年度も東京大学、京都大学をはじめとする超難関大学や海外大学への進学者を多数輩出した。現役合格者が着実に増加傾向にあり、これは完全中高一貫校に移行後、現役での希望大学進学を果たすためのカリキュラム改定が大きな要因だという。

 同校では理系の総合教育にも注力し、実際に理系や医療系の進学率も高い。

 本年度9月に完成する新理科館をきっかけに、生徒たちの学びをさらに充実させ、そこで培われる科学的思考力も「新しい紳士」育成のための「新しい学力」「新しい人間力」の重要なファクターととらえている。

 理科副主任の山田直樹教諭は、「生徒たちが生きるこれからの時代は、既存の知識だけでは解決できない問題に直面せざるを得ません。既存の知識獲得型の学力ではなく、課題設定、問題解決能力をはじめとする柔軟な科学的思考力が不可欠です。これこそが本校が掲げる『新しい学力』に他なりません」と語る。また、他者とのコミュニケーションによる情報の共有や意見交換をした上での問題解決能力は「新しい人間力」につながるという。

 新理科館には、このような「新しい学力」「新しい人間力」の育成に大きく寄与する工夫が施されている。まずは<建物自体が教材になる>をコンセプトとして掲げ、例えば天井やエレベーター壁面を一部スケルトンにして配管などの内部をあえて見える仕様にし、緑化された屋上は植物の観察を可能にした。また、地下100メートルからの地熱を利用し、太陽光パネルを設置するなど建物自体が環境を配慮した手法で建築されている。それらの省エネ・創エネを実現する設備が配された箇所にはアイコン化された「気付きサイン」を掲示し、その近くに「わかるサイン」として該当設備の簡潔な説明を掲載したボードを掲示している。このような新理科館の設備の可視化で、生徒たちの気付きの機会を増やし、新しい発想や技術の体感を促している。

新理科館は、建築物省エネルギー性能表示制度BELS★★★★★(★5つが最高)を取得した環境認証校舎。省エネを実現するZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)としても注目される
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 <学び、交流、発信の融合>もコンセプトの一つだ。九つの実験室、階段教室、講義室、温室などを備えるが、物理、化学、生物、地学の実験室の設計も画一的ではなく、各理科教員がより良い学びを提供する環境を熟考し、設計には各教科の意見が反映された。その他、調べ学習用のインフォメーションラウンジや研究内容を発表するプレゼンテーションルームの設置、生徒同士のディスカッションに使用可能なホワイトボードを教室の壁一面に配するなどさまざまな工夫や仕掛けが施されている。

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学校データ

海城中学高等学校
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