本当に子どもの力を伸ばす学校

PBL型を中心とした授業改革で、失敗を恐れない積極的な生徒が育つ

和洋九段女子中学校高等学校

千代田区九段北に立地する女子の伝統校。6年前から大規模な学校改革に着手し、グローバルクラス、サイエンスコースの設置、生徒のICT推進、PBL※型を中心とした授業改革などを進めてきた。バランスの良い取り組みの成果は、生徒たちの積極性に表れている。

和洋九段女子中学校高等学校
中込 真校長

 和洋九段の教育の特徴は、全教科で行われるPBL型のアクティブラーニング(双方向対話型授業)にある。基礎知識を身に付けた後、トリガークエスチョンが提示され、自分の考えを構築、グループディスカッションを経て、プレゼンテーションを行い、レポートをまとめる。「PBLの効果は、生徒たちが積極的になること。双方向対話型の授業で自分の意見が受け入れられる体験を通して、発言することに自信を持つようになります。小学生の頃は、陰に隠れるようなタイプだった生徒が、リーダーシップを取れるようになる。そんな生徒たちの変化に、毎年、驚きを覚えています」。そう手応えを語るのは、中込真校長だ。

サイエンスコースで
“理数探究”をスタート

 和洋九段では、中学に「本科」「グローバル」の2クラスがあり、高校から、文系・理系の国公私立大学を目指す「本科」と、海外大学・英語で学ぶ国内大学を目指す「グローバル」、先端理系・医歯薬獣医系の大学を目指す「サイエンス」の3コースに分かれる。各教科・単元では、それぞれの課題とそれを評価する観点・基準を示す「ルーブリック」(A1からC3まで)が設定されており、生徒たちは主体的に自らの目標設定ができるようになっている。

「サイエンス」コースでは昨年度から、STEAM(スティーム)教育を強化するため、教科横断型の“理数探究”の授業が始まった。これには中込校長も実験の分野で参加している。

「水盤に絵の具を垂らす“墨流し”の実験を行いました。絵の具の素材や液の濃度を変えながら、“模様を制御してごらん”というテーマを与えたのです。生徒たちは色の組み合わせを試しながら、絵の具の溶け方を調整することを覚え、薄膜の特徴を捉えていきます。その制御の方法は、化粧品フィルムの原理にもつながり、色彩の組み合わせはアートになります」

 結論ありきの授業ではないため、生徒たちは最初から頭をフル回転させて実験に挑まなければならない。

「自分が初めて出合う問題に対して、試行錯誤しながら“解”を求める学びは、今後の大学入試の在り方にも合致し、実社会で必要となる非認知能力も育むと考えています」(中込校長)

 自己の特質を発見し、探究を深める学びは、さまざまなシーンで行われている。昨年度は校外活動が制限される中、「SDGs 169ターゲットアイコン日本版制作プロジェクト」に参加、今年3月に開催された発表会では、ライブ配信に挑んだ。また中学1年から、CIESF(シ-セフ)を通じたカンボジアの教育支援にも関わっている。

 2022年に創立125周年を迎える和洋九段。校訓は、事前準備の大切さを説く「先を見て齊(ととの)える」。守るべき伝統は守りつつ、激動する時代に合わせて学校改革を推進している。

※「PBL」……プロブレム・ベースド・ラーニング:問題解決型学習
2020年度よりサイエンスコースでは、教科横断型の"理数探究"の授業が行われている
和洋九段女子中学校高等学校
https://www.wayokudan.ed.jp/
本当に子どもの力を伸ばす学校

学校データ

和洋九段女子中学校高等学校
女子校
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