本当に子どもの力を伸ばす学校

“学び続ける力”を身に付けなければ、幸せになることはできない

多摩大学附属聖ヶ丘(ひじりがおか)中学高等学校

私立の共学校としては珍しい1学年120人の小規模校。その少人数のメリットを生かした、きめの細かい指導に定評がある。ユニークな体験型サマーセミナーに加えて、昨年度からはユニークな「日本語リスニング入試」もスタート。独自の教育内容で“学び続ける力”を培っている。

多摩大学附属聖ヶ丘中学高等学校
石飛一吉(いしとびかずよし)校長

 石飛一吉校長は毎年、卒業式の式辞に代えて“最後の授業”を行っている。今年のテーマは「幸せになること」だった。「幸せになるためには、教わった知識に固執するのではなく、学び続けることが大切だという話をしました。最新の科学知識でさえ、あと何年持つか分からない。重要なのは、若いうちに“学び続ける力”を身に付けること。正解がない時代、学び続けて、新しい時代に対応していくことで初めて、人は幸せになれると思うのです」。

 学び続ける力を獲得するためには、自ら学ぶ姿勢を身に付けることが必須となる。昨年度、オンライン授業を実施する中で、各教科とも「自由な学習の時間」を設けた。50分の授業時間のうち、教員の講義は25分とし、残りは、生徒たち自身が課題をこなし、質問をする時間とした。自ら学ぶ時間を確保したのだ。

 学び続けるためには、学ぶこと自体に楽しさがあることも必要だ。同校では毎年夏の期間、「A知探Qの夏」という体験型のセミナーを開講している。教員が専門性を生かして、教えて楽しいと思うことを全力で生徒たちに届ける講座である。昨年はコロナ禍のために実施できなかったが、代替として冬休みに「A画探Qの冬」を開催した。これは教員が、生徒に見させたい映画をセレクト、観賞後にディスカッションや感想文の提出を行うという企画である。「私は映画『フォレスト・ガンプ』を選び、白人社会から見た米国の現代史、という視点で解説をしました。総合芸術である映画を通して、世界の切り取り方を伝えたのです」(石飛校長)。

「日本語リスニング入試」をスタート

 多摩大学附属聖ヶ丘はこれまで一部で行ってきた習熟度別授業を見直し、今年度から夏休みの直前、成績の上位30人を集めた“アドバンスクラス”をスタートする。「目的は、上位の生徒たちの学力を伸ばすことはもちろん、他生徒たちの学習へのモチベーションを高めることにあります」と石飛校長。また、2021年度からは、一般入試・適性型入試に加えて、ユニークな「リスニング入試」を開始した。会話や短めの日本語の文章を聞いて、問いに対する答えを記述するというもの。「あらゆる学びの基礎となる日本語の力を重視したもので、語彙力、読解力、思考力、表現力を見ていきます。人の話を聞いて要点をまとめ、思考を重ねていくのは、入学後の探究学習にもつながります。今年度リスニング入試で入学した生徒たちは、書く力や表現力に優れており、いずれ学年のリーダーとなってくれることを期待しています」。

 昨年10月には、コロナ禍でさまざまな行事が中止になった代わりに、花火大会を開催した。花火師を探すところから、近隣住民へのお知らせ、消防署への届け出など、たくさんの準備を生徒主体で行った。それらもまさに、自ら学んでいく貴重な経験になったという。

高校行事委員会を中心に「みんなで笑顔になる企画を!」ということで発案された「打ち上げ花火大会」。50発の打ち上げ花火と吹き上げ花火が夜空を舞った
多摩大学附属聖ヶ丘中学高等学校
https://www.hijirigaoka.ed.jp/
本当に子どもの力を伸ばす学校

学校データ

多摩大学附属聖ヶ丘(ひじりがおか)中学高等学校
共学校
最寄り駅
小田急線・京王線「永山」より、
京王バス聖蹟桜ヶ丘駅行き
(聖ヶ丘団地経由) 「多摩大学」下車
京王線「聖蹟桜ヶ丘」より、
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〒206-0022
東京都多摩市聖ヶ丘4-1-1
042-372-9393
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