情報取得のために企業公式アカウントをフォロー

 SNSにおける情報の取得には、キーワードによる検索、ハッシュタグによる検索のほか企業公式アカウントが利用される。意外に思うかもしれないが、企業公式アカウントをフォローしている人は多い。

 アライドアーキテクツが2020年10月に発表した「SNSをきっかけとした購買行動・口コミ行動調査結果」によると、Twitterユーザーの90%が「一つ以上の企業やブランドのアカウントをフォローしている」と回答している。Instagramでは80%、LINEでは80%、Facebookでは74%、YouTubeでは36%だ。

 その目的は、いずれのSNSでも「お得なクーポンやキャンペーンセール情報を取得するため」が80%を超えている。続いて、「新商品の情報を取得するため」「好きな商品のより詳細な情報を取得するため」となっている。

 つまり、人々は情報を得るために企業公式アカウントをフォローしている。

 もし企業公式アカウントがなかったら、人々はSNSで検索してユーザーの投稿から情報を得る。その中には正しくない情報があるかもしれない。しかし、公式アカウントがないため、真の情報に触れる機会を持てないのだ。

「あの企業がけなされている投稿を見たけど、公式アカウントを見ると真摯な商品作りをしている」というように、SNSでのイメージ回復を企業公式アカウントが果たすことも多い。企業公式アカウントに炎上リスクがあることは否定できないが、現状を見るとメリットの方が大きい。まだ企業公式アカウントを持っていない企業は、開設を検討してみてはいかがだろう。

 次回からは、具体的にSNSの企業公式アカウントをどのように運営していくかを考えていこう。