「~ポイントその1~ 鶏ムネ肉を使う」
日本の唐揚げは、鶏モモ肉を使うことが多いですが、台湾では鶏ムネ肉を使っている店をよく見かけます。ムネ肉を観音開きにしたあと、軟らかくさせるために、肉をたたきます。自宅で作る場合は、包丁の背で叩くといい感じに仕上がりますよ。
鶏ムネ肉を漬け汁(醤油、砂糖、みりん、酒、塩胡椒、ショウガすりおろし、ニンニクすりおろし、そして五香粉!)に漬けて、冷蔵庫で30分以上放置します。
「~ポイントその2~ 五香粉は絶対に調達する!」
五香粉(ウーシャンフェン)とは、シナモンや八角、クローブ、フェンネル、花椒、甘草などが入ったスパイス。これがないと台湾の味になりません!S&Bなどからも出ているので、スーパーをチェックしてみてください。妊娠中はシナモンを控えたほうがよいという説があるようなのでご注意を。
漬け汁が染み込んだムネ肉に、キャッサバ粉をたっぷりつけて、パンパンと余計な粉を落としてから5分ほど放置。粉を馴染ませます。
「~ポイントその3~ きめ細かい粉は使わず、ワイルドに!」
日本では片栗粉を使いますが、台湾ではデンプン質で作られたキャッサバ粉(木薯粉、樹薯粉)を使います。キャッサバ粉は、荒い粒と細かい粒でできていて、荒い粒が台湾唐揚げ独特のザクザク感を演出してくれます。日本の中華スーパーで手に入りやすいタピオカ粉、地瓜粉(サツマイモ粉)でもOK。一般的なスーパーにありそうなもので代用する場合は、白玉粉と薄力粉を混ぜて使ってもそれっぽくなります。
フライパンにたっぷり油を注ぎ、170℃位でじっくり揚げるのがおすすめ。じゃないと初心者は焦げます。台湾では1度揚げをよく見るけれど、2度揚げしてもカリッとしておいしそうです。
味は想像以上においしくできて、夫にも「見た目はいまいちだけど、味はおいしいね!」と合格点をもらいました。せっかくなので、同じ漬け汁&キャッサバ粉で揚げた、台湾ではポピュラーなエリンギのフライにも挑戦。いやー、こんなに簡単なのに、めちゃめちゃおいしい!!ベビーコーン、インゲン、豬血糕を素揚げして、魔法の粉(下記)をかけたものも美味でした。
ちなみに豬血糕(ヂュウシエガオ)とは、豚の血を固めたもので、クセがなくモチモチしています。揚げると、外はカリッと、なかはモチモチに。中華スーパーで手に入りますよ。
「~番外編~ 魔法の粉・椒鹽粉とは」
椒鹽粉(ジャオイエンフェン)は、台湾の揚げ物にだいたいかかっているスパイスのこと。白胡椒と黒胡椒をベースに、メーカーによってシナモンや八角、味の素などを入れ調整しています。味が濃いめの五香粉は下味に使い、仕上げで椒鹽粉をかけるのがよいかもしれません。